第12話 番外編少しだけその後

(桜田コーキ 中3 × 佐々木 中3)






「私 桜田くんの事、好きだな」


「な、何言って……」


「あ、友達としてって意味だよ」


放課後の教室で、"ふふふ"と口元を緩ませるのは同じクラスの佐々木だ。


くっそー。心臓ドキったの俺だけかよ。



「桜田くんも私の事、好きでしょ?」


「あー、まぁ。好きだよ。友達として」


「良かったぁ」


「急にどうしたんだよ」


「実はね、昼休みUNOで負けちゃった罰でね」


「ば、ばつぅ!!?」


「そう。それで、クラスの男子に告白をしなくちゃいけなくてね」


「……」


何だ、何だそれ?信じらんねー。

最悪な罰ゲームだな。



「ごめんね。私、クラスの男の子で仲良いの桜田くんしかいないから、凄い助かった」


「……」


「ありがとう」


罰ゲームで告白とかふざけやがって。

しかも友達とか言ったり、ネタバレしてるあたり、全然告白になってねーし。



「好きって言うの凄い緊張しちゃった」


「あ、そ」


すんごいムカつく筈なのに。

頬を赤らめて彼女の笑顔見て許しちゃうあたり、俺は本物の馬鹿だと思う。





―FIN―

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

ニジイロピエロ みかんの実 @mikatin73

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ