概要
彼が移り住んだマンションは、タイムスリップできる不思議な窓辺があった。
平凡なサラリーマンの彼は、ある日の交通事故で妻を失い独りの生活になった。それからは、働く気力が無くなり、会社を辞めて加害者からの保険の賠償金でささやかな生活をするようになっていた。その後、1人住まいに見合った格安な小さなマンションに住み替えたが、その部屋の窓辺ではタイムスリップできる特殊な環境がある事が分かった。彼は、何回かのタイムスリップを繰り返し、その日は3.11の東日本大震災の日に戻った。その日の災害伝言板から、当時の学生時代に出会った彼女と連絡を取り合うという奇蹟が起きた。彼は、伝言板でのやり取りの後、彼女のもとに車を走らせる。避難所で出会った彼らは、新しい生活をして行くことを誓い合う。彼は、その部屋での9人目の失踪者となり、今回のタイムスリップで元の時空に戻る事は無かった。
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