錬金所

あおいりゅう

設定案

もし、錬金術で簡単に金を作れるようになったら?

予約するだけで金塊を手に入れられる世界。

でも、その代償は.....寿命、記憶、魂

あなたなら、この取引に応じますか?

1話完結のオムニバスストーリー



コンセプト

1話ごとに異なるキャラクターが、錬金術を通じて金を手に入れ、代償と向き合う物語。金塊を得る行為が生む希望、欲望、破滅、そして救済を描きます。



共通の設定

• 世界観: 錬金術が普及し、誰でも簡単に金を得られるが、実は「寿命」や「魂」がその材料となっている。

• 錬金術機関(ギルド): 世界中に広がる公式の金製造所。利用者は契約書に名前を書くことで、簡単に金を生成可能。

• 代償の発覚: 利用者は知らずに寿命や大切なものを失っていくが、それを受け入れるか否かは人それぞれ。


1話完結型エピソードのアイデア


第1話:「完璧な人生」


あらすじ:

主人公は冴えない中年サラリーマン・ミツル。彼は同僚に見下され、家庭でも肩身が狭い日々を送っていた。ある日、彼は街中で錬金術機関の広告を目にし、試しに少量の金塊を生成する。しかし、そこから欲が膨らみ、さらなる金を求めて毎日のように契約書に名前を書くようになる。


手に入れた金で豪邸を買い、高級車を乗り回し、妻子にも慕われるようになったが、ある日突然、彼の体に異変が起こる。彼の心臓はゆっくりと金属化し始めていたのだ。動悸が激しくなり、動けなくなる彼を前に、錬金術機関の職員は静かに告げる。


「あなたの寿命は、もう残っていません。」

最後に彼が目にしたのは、自分の体が完全に金塊へと変わる瞬間だった。


第2話:「母の願い」


あらすじ:

主人公は病気の娘を持つ母親・アカリ。彼女は娘の治療費を稼ぐために錬金術を使い、必要なお金を何とか工面する。初めて使ったときは、特に代償らしいものを感じなかったため、何度も利用してしまう。


ある日、娘が目を覚ますと、母親の記憶が彼女の中から消えていた。アカリは、自分の「存在そのもの」が金塊の材料として削られたことに気づく。娘の病気は治ったが、彼女は誰も知らない「存在しなかった母親」になってしまった。


第3話:「理想の恋人」


あらすじ:

孤独な青年ユウマは、錬金術を使って自分だけの理想の恋人を作り出そうとする。錬金術機関で「完璧な伴侶を金塊から錬成する」という非合法の技術を紹介され、大金と引き換えに契約を結ぶ。


理想の恋人は本当に完璧で、毎日が夢のようだったが、次第に彼女の目が光を失い、機械のような動きになっていく。最後に彼女が告げたのは、「私はあなたの心を食べ尽くしたわ」という言葉だった。そしてユウマは、自分の感情を完全に失った「金属人間」と化してしまう。


エピソードの特徴

• 人間の欲望の形: 各話の登場人物が、どのような理由で金を求めるのかを掘り下げ、読者に考えさせる。

• 代償の描写: 金を得る代わりに「何を失ったのか」を物語の核心に据える。寿命、記憶、存在、感情など、多様な代償がテーマになる。

• 倫理観の問いかけ: 利用者に非があるのか、それとも錬金術を提供する側に問題があるのかを曖昧にし、読者に判断を委ねる。


別の時代背景の提案


1. 古代文明期:神々と王権

• 金の役割: 神々への供物、王権の象徴。

• 人間の欲望: 永遠の繁栄、死後の安寧、支配力。

• 取引:

古代エジプトを舞台に、ファラオは錬金術で生成された黄金を「神々への捧げ物」として使い、永遠の命を得ようとする。しかし、その代償に「記憶」を削られ、歴史に自分の名前を刻むことができなくなる。黄金に覆われたピラミッドは、忘れ去られた王の墓として残る。


2. 中世ヨーロッパ:信仰と権威

• 金の役割: 教会の権威、戦争資金、免罪符。

• 人間の欲望: 魂の救済、戦争の勝利、権力の保持。

• 取引:

教会の高位聖職者が、十字軍の遠征資金を錬金術で調達する。しかし、その代償として「信仰」を失い、最後には自分の欲望だけで動く金属の偶像へと変わる。教会の中庭には、黄金で作られた人形が永遠に祈る姿で座っているという伝説が残る。


3. 江戸時代:繁栄と身分

• 金の役割: 商人の信用、領主への献上品、大判小判。

• 人間の欲望: 出世、名声、安定した暮らし。

• 取引:

小さな村の若き商人が錬金術を使って小判を作り、瞬く間に商売で成功する。しかしその代償として、自分の「生きている痕跡」が消えていく。周囲の人々は彼の存在を忘れ、最後には彼自身も自分の名前を思い出せなくなる。村には、「黄金の化け物が小判を運んできた」という噂だけが残る。


4. 産業革命期:労働と資本

• 金の役割: 労働者の報酬、資本家の富、産業の基盤。

• 人間の欲望: 労働からの解放、家族を養うための富、発展の名声。

• 取引:

工場労働者たちが、「金を得るだけで仕事をせずに済む」という錬金術の取引に応じる。しかし、取引を続けるたびに自分の「体の一部」が金属に置き換わり、最後には工場の巨大な歯車の一部になる。彼らの子供たちは父親の顔を知らず、歯車に刻まれた名前だけを見る。


5. 第二次世界大戦期:戦争と国家

• 金の役割: 戦費、戦争プロパガンダの象徴(黄金の剣やトロフィー)。

• 人間の欲望: 勝利、栄光、生存。

• 取引:

戦場で家族を守りたい一心の兵士が、錬金術で「黄金の武器」を手に入れる。しかし、武器を使うたびに自分の「人間らしさ」が失われ、最後には機械の兵士となり、故郷に帰ることもできない。戦後の平和な街の片隅で、彼は金属の像として立ち続ける。


6. サイバーパンク的未来:消費と虚無

• 金の役割: 仮想資産、快楽の交換通貨、デジタルステータス。

• 人間の欲望: データ上の富、デジタル世界での優位、現実逃避。

• 取引:

主人公はVRの仮想空間で、理想の生活を送るために「寿命」を差し出し、仮想通貨を錬成する取引を繰り返す。最終的に、彼は現実世界の肉体を完全に失い、仮想空間の中で「自分」というデータだけが存在するデジタル亡霊と化す。


7. 宇宙時代:開拓と孤独

• 金の役割: コロニー建設の資源、宇宙移民への通貨、地球への帰還券。

• 人間の欲望: 開拓者としての栄光、地球帰還、孤独の解消。

• 取引:

宇宙ステーションで金を作る錬金術施設が設置され、移民たちは生き延びるために寿命を差し出す。主人公は金を使って地球に帰る船のチケットを買おうとするが、故郷に着いた時、家族も自分を覚えておらず、彼自身が「過去の亡霊」となってしまう

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錬金所 あおいりゅう @AoiRyu_0wakobo

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