つま先立ち女の子
dede
ホッピング、ジャンピング、スタンピング
私は踵をあげて、つま先で立つ。そして、ぴょいと跳躍。
小さなスペースに無事着地をキめた。足裏が安定したのを確信すると、改めて次の
もどかしい。どうせなら手でガーっとまとめて壁際に寄せて、とっとと真っすぐ歩きたい。けれども少し移動させただけで彼はきっと怒るのだろう。「大事なものなのに」そう言って。
私はもう一度、ぴょんと跳ねて、つま先立ちで着地する。片足立ち、つま先立ちで、両腕でバランスを取って。
そもそも扱いが雑なのよ。大事なものなら、なんで床に直に置いてるのよ。誰かに踏まれても文句言う資格ないじゃない。
その雑に置かれた彼の大事なものを、避けなきゃいけない私はもっと扱い雑じゃないの? ふざけるんじゃないと強く思う。そもそもデートの時間になっても現れない、連絡もつかないで心配して来てみれば部屋で寝てるとかマジあり得ない。
そんな訳でなんとか彼に気づかれないように近づいて、寝ている彼をまずは踏もうと思う。
つま先立ち女の子 dede @dede2
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ネクスト掲載小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます