概要
”初めての人”なのに、利用価値がないからポイだなんてひどくない?
廊下に貼り出された中間テストの結果、黒岡凛人(くろおかりんと)はダントツの一位だった。勉強しか取り柄のない凛人にしてみれば結果は当然。
教室に戻ろうとすると目の前で、白水菜乃(しらみずなの)がプルプル震えていた。いつも底抜けに明るく、学校でも屈指のS級美少女がなぜそんな顔をしているのか、凛人は不思議に思ったが、追求するほど興味はなかった。
放課後、図書室で勉強をしていると、いつの間にか向かいの席に白水菜乃が座っていた。
「リン君……わたしの彼氏になってください」
突然の告白だった。
「断る」
「え~~~」
「いきなりすぎて意味が分からんというか、言葉の使い方を忘れて混乱の極みの中で出たひょうたんから駒……的なセンテンスなんだろ?」
「ちょっち、ちょっちちょっち。リン君の
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