第8話

『総合成績発表です。赤組ー124点、白組ー119点。赤組の勝利です』


うぉー!!!


結果発表の言葉で会場が沸きあがる。

今年の優勝は赤組でした。

ラスト、団体対抗リレーで赤組が1,2フィニッシュしたことでギリギリ勝利となりました。

いやー、白組も強かった。

上級生は既に身体が出来てて動きが機敏。

既にダンジョンに入ったことがある子もいるらしいからそりゃそうだ。

法律上、ダンジョンに単独で入れるのは13歳からだけど、親同伴なら満10歳以上でかつ、ギルドが指定した安全性が高いダンジョンのみ入れる。

安全性が高いとはいえゴブリンや小さめのスライムがいるから怪我はします。

けど1度経験するだけでも十分価値がある。

ちりちゃんもあと数年したらダンジョンに入りますよー。

……いきなり暴れて大怪我とかさせたくないよねー。

その時になったら指導できるように今から勉強しとこ。




『……最後に、校長先生より一言お願いします』

『えー、皆さん。今年は大変、大変楽しい運動会になったかと思います。白組の皆さん、白き稲妻のような輝きで走り抜け、赤組の皆さんは赤いマグマのように確実に挑み続けた。今までの成果がいかんなく発揮されたかと思います。両軍の健闘を称え、まずは拍手願います』


割れんばかりの拍手が子ども達を包む。

父兄はもちろん、地域の方々も拍手を送る。

子ども達も満足気で良き良き。

……ちりちゃん、威張らないの。


『最後に、SSSランクの田島さん、SSランクのロクスさん。突然のお願いで参加していただき感謝しかありません。このお二人に感謝の言葉を送りたい思います。お二人共、こちらへ』

「……え?!それは聞いてない!」

「……ふぁひへ?ふぁまふぁへへふんはぁけふぉ?」

「……お前はいつまで食べてるんだよ。機関車かよ」

「ゴクンッ!ふひー、お菓子は別腹なの!で、どこに行けばいいの?」


モグモグお菓子を口いっぱいに詰めてたロクにツッコミを入れつつ校長先生の横へ。


『本日は本当に、本当にありがとうございました。皆さんも拍手!!!』


「ありがとー!」「たのしかったー」「目標にします!」「もっとみせてー」「とーちゃん、かっこいー!」「サインください!」「うぉー!」


パチパチパチパチパチパチ


赤組、白組両方から歓声が。

サインを求められるとは……俺も出世したなー……ホロリ。

後ちりちゃん、カッコイイって!

とうちゃん、感激だよ……グスリ。


そんな感じで今年の運動会は終了。

いやー、楽しい運動会でした。

来年はもう少し落ち着いた競技に出たいな、うん。

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~あーさんのドタバタ運動会~ 金剛石成 @Congo

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