〇どんなキャラクターで書くのか?【ボスキャラ編】
前章で述べたように魔王の配下である敵が仲間達のアンチテーゼとなるのであれば、ボスキャラ(あるいは率直にラスボス)は主人公である勇者のアンチテーゼ、もしくは作品テーマのアンチテーゼとなるでしょう。
ですが、ここで問題点があります。敵①→敵②→敵③→(中略)→ラスボスの流れで展開しては、ストーリーに起伏が足りないのです――この解消法が『多分カクヨムで一番志の低い創作論』の『どうしてラスボスは無機系上位存在になりがちなのか?』でも綴った、ラスボスサンドイッチです。
https://kakuyomu.jp/works/16816927859090582225/episodes/16818093090604936063
本章が【ラスボス編】ではなく【ボスキャラ編】なのは、そういうことです。
噛ませ犬ボス←を操る無垢で強大な存在←を操る黒幕(真のラスボス)……という形であれば、噛ませ犬ボスを敵キャラとの中間管理職に据えられます。そうすれば「なに、奴らが倒されただと⁉ フッ、私がじきじきに出向いてやるか……」という展開を中盤に挟んで、適度なテコ入れもできます。
ただこれだけでは噛ませ犬の名前どおりの薄っぺらいキャラクターとなってしまいますが、『まずどんなジャンルで書くのか?』でも書いた舞台と密接に関わった人物であれば、それも解消できます。第三作目でいえば、学園都市の柱を担う世界的企業の代表取締役に据えました。その娘である社長令嬢を仲間に紛れた部下の一人として配置することで、展開に更なる動きを加えられます。棚ぼたです。
ボスキャラである以上、それぞれに掘り下げも必要不可欠ですが、こういった導線が設けられれば御の字です。まだ捕らぬ狸の皮算用なのは否めませんが、活用可能というだけでも自由度が段違いではないでしょうか。
文字どおり、これで役者は揃いました。
既に名前も決まっている方はプロットに進んでいただきますが、まだ決まっていないという方は次章に進んでください。
たぬきでも出来る!物語をぽんぽこ作った備忘録 羅田 灯油 @rata_touille
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