〇どんなキャラクターで書くのか?【敵編】



 前章では主人公を勇者、仲間達を魔法使い、僧侶、戦士に例えましたが、ボスキャラが魔王となる以上、敵はその配下の懐刀や下剋上を狙う野心家の幹部のような立ち位置になります。

 無論、それらの設定だけでも十分魅力的に描くことはできるでしょうが、その敵達が仲間である魔法使い、僧侶、戦士のアンチテーゼとして描かれれば、キャラクターとして更に魅力的になるのではないでしょうか。


 第三作目では、仲間達に設けた共通項――心理的に痛い部分を突くキャラクターとして、ボーカロイド関連キャラクターを敵として配置しました。加えて、その能力の眷属として雑魚敵も設定しました。構成の妙にもよりますが、これでストーリーに仲間の数と同じ六人分の敵役を配置できたことになり、単純に長編として十分なボリュームとなります。言わずもがな、次章【ボスキャラ編】もあれば尚更に。

 今回は実在するボーカロイド関連キャラクターをベースに設定したので、「なにをもってして心理的に痛い部分を突くのか?」という悩ましい部分も解消されています。他で適用する場合には、対比的なキャラクターデザインや欲しいものを持っているといった設定が相応しいと思われます。


 また敵と戦う場所をダンジョンと決めたため、一時的な舞台も連動してキャラクター化できます。これもどれほど活かせるかは未知数な部分ではありますが、描写できる余白、もとい自由があるだけでも気持ちは違うと思います。


 ビジュアル的な差別化も必要不可欠ではありますが、前述のような対比性はこちらでも採用できるでしょう。あるいは逆に、ビジュアル的な共通項を持たせることも効果的だと思います。

 勇者側の服装が白ベースで、魔王側の服装が黒ベース。勇者側にはない角が、魔王側には全員ある……など、自分なりにしっくりくるものを探してみてください。


 次章の【ボスキャラ編】も、基本は本章と共通していますが、よりストーリーのチェックポイントに特化した内容となっています。


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