その選択で、本当に主人公になれますか?
- ★★★ Excellent!!!
文明社会が崩壊し、人々がシェルターに逃げ込む中、5つのケースで活躍を見せる青年Aの姿がありました。
彼の行動は人としての正しさを訴えるもので、周囲に影響を与えていきます。まるで主人公のようです。
それが前編。
後編では種明かしといいますか、青年Aの行動の是非が問われます。
主人公に相応しかったか? と。
彼の視点だと正しい行動をしたはずです。けれど客観的に見るとそれは……。
なかなか皮肉の効いた結末です。
作品の方向性は全く違うのですが、スティーブン・キング原作の映画『ミスト』のラストの皮肉さを思い出すのは私だけでしょうか?
主人公とはなんなのか、ちょっと考えさせてくれる大変面白い短編小説です。
ぜひご一読くださいませ!