必殺・退職代行仕事人！（ファンタジー）

どこの世界でも、嫌な奴はいるものです。
他人を利用し、使い潰し、あまつさえ死に追いやる。

本当なら才能を発揮して輝かしい道を歩めていたはずの者さえ、その手にかかれば深い闇に覆われ、地獄への道を歩むことになってしまいます。

けれど、それを良しとしない者たちもいます。
酒場『灰色の止まり木』は、そんな不遇なヒロインたちに手を差し伸べ、彼女らを苛む不遇も悪意も欺瞞も、原因となった者たちごとぶっ潰す、裏の『退職代行サービス』業を営んでいたのです！

いわば『ざまぁ』代行！
クズどもに相応しい結末に導き、ヒロインたちの心を救うヒーローの活躍を描く物語なのです！

そのさまは、時代劇において被害者の恨みを晴らすヒーローたちのようです。
ですが、それらとは大きな違いがあります。
時代劇ヒーローは多くの場合、力及ばず被害者が亡くなってしまい、その無念と恨みを晴らすために悪を斬る展開が定番です。
しかし本作では、取り返しのできない事態になる前に決着をつけてくれます。
救われて欲しい人が、きちんと救われてくれる。その展開に安心と安堵があり、それでいてクズへの仕置（ざまぁ）もしっかり行われてスッキリできるのです！

救済と報復。
これらに期待されるなら、きっと本作をお楽しみいただけるはず！　ぜひともご一読ください！

また、ちょっと変わった楽しみ方として。
『灰色の止まり木』の面々が依頼を受け～準備～ざまぁ展開となる一連のシーンを読む際に、時代劇の『必殺』シリーズのＢＧＭを流してみるのも、なかなか味わい深いです。
２周目の味変に試してみてはいかがでしょう？ｗ