転生モノが好きな方必読! ミミックになっても前向きな主人公が凄くイイ!
- ★★★ Excellent!!!
転生モノって、本当にたくさんあると思うんです。
数が出れば出るほどパターンも決まってしまって、その抜け穴を探すみたいに設定が複雑になったり、「そこはお約束でしょ?」みたいに説明が蔑ろになったり。
でもこの作品、明らかに他の作品と一線を画しているんです。
世界観の説明が丁寧で、たとえば中世風異世界に大きな窓ガラスがあると「科学技術どうなってるの?」となるわけですが、そういうこともさらりと作者さんは説明してくださる。
あと、異文化コミュニケーションというんでしょうか、
「魔族の男と比べて、人間の男は自分より弱い存在と性交したい傾向がある」
なんて台詞が出てきてドキッとさせられました。
せっかくの異世界なのだから、リアルとは違う考えや行動様式があるわけで。
そんなことまで深く考えて書いている作者さまは、ただ者じゃないなと思ってしまいました。
それになにより、ミミックになってしまった主人公、ヒムロ・マコトの性格が読んでいてとっても落ち着くんです。
ミミックになっちゃって不便だけど、好きな女性のために頑張ろうと前向き。
仲間もクセはあるけどいい人ばかり。
ああ、この世界にいつまでもいたいなぁと思ってしまいます。
つまり何が言いたいのかと言うと、この芳醇な世界を、ひとりでも多くの方に堪能してもらいたいのです!
ぜひご一読を。