パクリじゃないの!?

Evelyn

こんな偶然って、ある?

 こんにちは、Evelyn と申します

 偉そうに創作論などを書くことは思いもよらなかった私ですが、今回どうしても訴えたいことがあってこの文章を上梓することにしました。

 というのは……


 私、昨年の12月からカクヨム上で


 タイトル:異聞・鎮西八郎為朝伝

 キャッチコピー:日本史上最強の武将・源為朝は,九尾の狐・玉藻前の息子であった!


 という作品を投稿してるんですね。

 おかげさまで今日(2024年11月24日現在)で★が958、フォローが790という好評を博しておりまして、これもみな応援して下さる読者様方のおかげです。


 キャー! 恥ずかしーぃ!!

 自作の宣伝をしちゃっちやっちゃっ、あ、噛んだ (笑)


 …… オホン、とにかく!

 タイトルからお分かりになるように歴史ものなんですが、あえて最近流行の「転生」「戦国時代」「天下統一」の3点セット(笑)を避けて、本格的な伝奇小説にチャレンジしたんです。

 そもそも歴史・時代・伝奇小説っていうジャンルがマイナーな上に、平安最末期なんていう時代背景ですから、ちょっとマニアックかなぁなんて思ったら、なんのなんの。

 意外にも掲載当初から多くの方が読んで下さって、コメント付きのレビューも沢山頂いて、自分でもびっくりする程です。

 途中、事情があって3ヶ月あまり休載したにもかかわらず、この評価は上々ではないでしょうか。

 ということで新エピソードの投稿は週末に1回というペースですが、現在も連載を継続しております。


 ところが!


 今年、2024年の9月頃から後発で連載の始まった作品に看過できない代物を見つけてしまったんです。

 それは……



 主人公:源為朝


 ―― うんうん。歴史ものだから史上の人物を扱う訳で、まあ主人公がかぶることはあるよね。

 為朝さんは織田信長や坂本龍馬と違って比較的マイナーな人物だけど、まあ偶然の一致とも言えるかな。

 カクヨムには私の作品以前には、たった3作しか為朝を主人公にした作品は存在しないけど、目を付ける人がいても不思議ではないかな。

 でもなんか嫌~な予感😓


 タイトル:鎮西八郎為朝~(作品の特定を避けるため以下省略)(笑)


  ―― ん?

  私の作品のタイトルと似てないか?

  混同する読者さんがいたら困るなあ。

  いやいや、でも源為朝は別名・鎮西八郎為朝だからね。

  これも偶然の一致と言えば言えるかな。

  う~ん、でも、ますます嫌~~な予感😟


 キャッチコピー:日本最強の武士・源為朝が~(以下、特定を避けるため再び省略)


  ―― なんじゃこりゃぁ!!!



 どう思います?

 主人公やタイトルが被った上にキャッチコピーの大被り!

 これって偶然の一致でしょうか?

 キャッチコピーに至っては「・」の位置まで一緒(笑)


 先行作品の作者としては決して心穏やかではいられませんよね。

 そこで作品を読んでみると、その内容には更に気になる箇所が……



 〇 主人公・為朝が九州で若き日の織田信長と出会っている


 ―― 皆さん御存じの通り、信長は生涯通じて九州には行っていません。

 でも問題の作品では吉法師時代の信長が、戦国時代に転生した為朝と九州で出会って友人になるんです。


 実は私の作品の特色のひとつが、実際の歴史では為朝と接点の無い人々が重要な役柄で登場し、為朝と出会うことなんですよ。

 善弘と呼ばれていた若き日の法然上人や、鬼若時代の弁慶、それから義経の母として有名な常盤御前なども登場します。

 それら全ては考証の上で創作の要素を史実に落とし込んだものです


 例えば法然上人は為朝より6歳年上で、ちょうどその当時は比叡山の功徳院という寺で修行中です。

 だから幼き日の為朝が「乱暴が過ぎる」という理由で比叡山に放逐されることにして、そこで若き日の法然上人と出会わせてみたら、史実に無い化学反応が起こって面白いかも、と思ってそうしたものです。

 弁慶や常盤御前も同様です。

 自分で言うのも何ですが、十分な考証の末「年齢や状況的に、為朝と出会っていてもおかしくない」と判断した上でのフィクションなんです。


 そこで問題の作品ですが、信長を、長い天下統一の過程での純粋な敵としてなら分るんですが、唐突に九州に登場させ、為朝とある種の友人関係にさせている。


 この展開の類似性も偶然の一致でしょうか?



 〇 為朝が矢の一撃で敵の城の門を破壊する


 ―― 強弓で知られた為朝ですが、船を矢で沈めたとか、敵の武者2人あるいは3人を一矢で射抜いたという伝説はあるものの、城や館の門を矢で破壊したという話は私の知る限りにおいて残っておりません。

 でも私の作品では今までに二度(もちろん問題の作品よりずっと先に)、主人公の為朝が、敵の立て籠もる建物の門を矢の一撃で破壊する場面があるんです。

 問題の作品はここにおいても似てますよね。

 これもまた偶然の一致でしょうか?



 などなど……


 とにかく気に掛かる点が多いので、実は運営に通報(!)したんです。

 その内容は、展開等の類似性には触れず、主人公とタイトルはまだしも、キャッチコピーの酷似は看過し難いので、変更するように指導を求める、という最低限の要求をしたものでした。

 それに対して運営からは「精査の上、適切と思われる処置を取らせて頂きます」という趣旨のメールが届きました。


 でも、その後もう1週間ほど経つのに、問題の作品のタイトルはもちろん、キャッチコピーにも何の変化もありません。

 ということは、カクヨムの運営は「この程度なら問題ない」と判断したという事ではないでしょうか。

 そう思わざるを得ません(もしも適切な変更があれば、この文章の続きにおいて報告いたします)


 作者さん自身に要望を告げることも考えたんですが、元々は二次創作をやっておられた作者さんらしいので、こういう問題には疎く、おそらくは無視されるだけでしょう。

 実際、近況ノートにおいて、応援コメント欄にある読者さんからタイトルやキャッチコピーの「パクリ」(近況ノートの原文ママ)を指摘する発言が届いたらしく、「これについて自分も調べたが、そのような作品は見当たらず、主人公が為朝というだけでパクリとは料簡が狭い」という旨の発言をしておられます。

 本当に調べたのかなあ?

 カクヨム上で検索すれば、すぐに分かると思うんだけどなあ……



 以上、問題が問題なので、純粋に客観的事実と、それを知った時の私の感想、事実から導き出される当然の推論だけを述べました。

 個人的感情としては本当はもっと言いたいことが山ほどあるんですが、それは抑えます。


 

 それはこの文章を読んで下さった皆様の判断に委ねます。


 ただね、これが許されるならば、書き手は何ができるか。

 「通報」云々は別として、作品を創る上でのことを考えてみましょうか。

 さあ、ここからやっと(ちょっとだけ・笑)創作論らしくなってきますよぉ (^_^)


 例えば異世界ファンタジーで誰でも知っている、


 「転生したらスライムだった件」

 「蜘蛛ですが、なにか?」


 という2作品がありますよね。

 これらのタイトルと、そうだなあ、「歴史・時代・伝奇」ジャンルで最近流行のタイトルやキャッチコピーの一部を拝借して、


 「スライムだった私が日本の戦国時代に転生したら蜘蛛だったんですが、なにか? ~ 本能寺から始まる元スライム、今世では蜘蛛の、織田信長と共に目指す天下統一」


 なんてどうでしょう。

 タイトルだけで面白がって読んでくれる読者さんも多いかも。

 それでもってストーリーは、


 「異世界でスライムとして人間の勇者の卵にイチコロでやられてしまった『私』が戦国時代に巨大な蜘蛛として転生し、本能寺で自害寸前の織田信長と遭遇。『私、悪いスライムじゃないよ』とばかりに救助して、共に天下統一を目指す。その途上で様々な魔物と出会い、戦い、経験を積むうちに人間へと擬態する能力を獲得。典型的な可愛い系JKっぽい容姿となる。イケメンの武将たちを従え愛人とし、逆ハーレム状態。天下統一を成し遂げて、更には世界征服に乗り出す」


 とかね。

 後は作者さんの腕次第ですが、★の200から300ぐらいは軽く獲得できるかもしれませんよ。

 誰か書いてくれないかなあ。

 面白半分で私も読みに行きます。

 自分では絶対に書きたくないですけど(^^;)


 WEB小説では何でもアリ、一つの小説が流行ると類似のタイトルと小説が氾濫するみたいで、それでも裁判とかの問題になったという話はあまり聞きませんね。

 タイトルだけじゃなくて、内容も似たり寄ったりなのに。

 この世界、オリジナリティーなんていう概念は存在しないんでしょうか。


 でもこれはWEB小説に限ったことではなくて、例えば音楽の世界でも、売れる技法、テクニックとして、有名なキャッチコピーや流行しているタイトル、歌詞などをアレンジしてタイトルを考えろ的な指導をしている専門家もいるとか。


 凄いなあ!



 ということでした。

 これで私の体験談は終わりです。


 さあ皆さん、自作を「そこそこ」の人気作にしたいなら、「独創性」なんてものにこだわらず、問題にならない程度にパク…… もとい、流用の技術を駆使したらいかがでしょう?

 でもねぇ、たぶん超のつく人気作になったり、書籍化とかは絶対に無理でしょうけど。


 あ、そうだ!

 危うく大切なことを言い忘れるところでした。

 冒頭に紹介した私の作品、応援よろしくお願いします。


 タイトル:異聞・鎮西八郎為朝伝

 キャッチコピー:日本史上最強の武将・源為朝は,九尾の狐・玉藻前の息子であった!

 URL:https://kakuyomu.jp/works/16817330668140020773


 大事なことなんで2回書きました(笑)

 自分で言うのもなんですが、オリジナリティーと面白さ炸裂です😄

 特に、「歴史ものを読むのは初めてだけど、すいすいと読めて没頭した」という意見を多数いただいております。

 くれぐれも類似品には御注意ください(^^;)



 ではでは、皆様のカクヨムライフが楽しいものでありますように✋


 追記)この小文は一応これで完結としますが、何か新しい進展があれば、連載中に戻して皆様にお伝えします。

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パクリじゃないの!? Evelyn @20011215

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