第22話

「皆さん揃いましたね。」


「はい!」


作戦はライフオブホープが城に出向きその間に私達は裏からバレないように侵入する。という至ってシンプルな作戦だった。


「ライフオブホープの仕事を王に聞いてもらうっていう無茶なお願いをするので警備が甘くなった時に裏から侵入してください。」


「なによりウチの出番って事だな。」


「はい。期待してますよエレカさん。」


そう鍵を開けたり潜伏したりするのはエレカのスキルが何よりも大事になってくる。


「敵が来た時はムサシさんとタケルさんが思いっきり暴れてください!」


「分かった。」


「任せろよ!」


「後はアイリスさん、僕の説明した通りです。なによりも魔力を残しておいてくださいね?」


「はい!」


「では夕刻に作戦開始です。」


「おー!」


.


.


.


すっかり日も暮れた。


「それでは私たちは城の表に向かいますので。」


「私達は裏から侵入します。」


「絶対にラモンズ君を連れて帰りますよ。」


「当たり前です。」


「では、作戦通り!!」


城に向かった。


.


.


.


__城内部


「お兄様、なんだか胸騒ぎがしませんか?」


「そうか?」


「はい…私…昔から鼻が効くんですわ!なんだか泥棒猫の匂いが…」


「サルファ様!ライズという街からなんだかライフオブホープという団体から仕事の実績を認めて貰って王直属の団体になりたいと連絡が!」


「!!」


ライフオブホープだと…まさかの名前に驚きかけた。


「どうしたんです?お兄様?」


「いや、別に。」


何故バイスさん達が…


「誰だか知らんがこんな時間に来て話す事は無いと言っておけ。」


「はい!かしこまりました!」


何が起こってるんだ…


「お兄様、もしかしたら危険なので部屋に戻っていてください。」


.


.


.


入り口


「だから!王に会わせて欲しいニャ!!」


「そうだそうだ!!会わせろ〜」


「ちょっと!無理やり城に入るのはやめてください!」


「いいじゃ無いですか〜」


「お前ら!不法侵入とみなすぞ?」


「……別に。」


「ダメだ!クソッ警備の者を集めよ。」


「あなた達レベルで僕たちを止められますかね?」


.


.


.


裏口


「警備の人たちが皆さん表口に向かって行きましたね。」


「それじゃ行くか。」


「エレカ。頼んだよ。」


「任せて。サーチスキル!ラモンズさんの部屋は…一番上か…流石は鉄壁。」


「とりあえず出たとこ勝負だな。行くぞ〜ムサシ。」


「絶対にラモンズさんを連れて帰る。」


「よ〜し!7777連ガチャよ!武器を出せ!」


そういうと目の前にカプセルが現れた。


「やっぱり俺、ついてるな。SSR神の扇だっ!」


そう言ってムサシさんとタケルさんは突っ込んで行った。


「あれ?そういう作戦じゃ…」


ドカン!!!っと大きな音で城の裏口の扉を壊した。


「かかってこい!王族ども!!!!」


「力を貸せ!!天叢雲あめのむらくも!!」


いきなり失敗に終わりそうなんですけど…

どうしよう、私達のせいで…


「この魔力…2人とも…避けて!!」


この炎は…


「誰だか知らんがワシらが居る時でよかったぞ。」


おじいちゃん…


「2人ともその人は私がっ!!」


.


.


.


「おい!裏ででかい音がしたぞ!」


「貴様ら!まさか叛逆者か!!」


「どうやら、ムサシさんとタケルさんが派手にやってくれたみたいですねぇ〜私たちも一気に攻め込みますか!」


「その言葉待ってたぜ!!」


「はい!」


「行くニャ!」


「……わかった。サンダーボルト」


これで一回は大混乱でしょう。

エレカさん頼みましたよ。」


.


.


.


「なんですの!この振動は…お兄様やはり知ってるんじゃ…」


「お、俺は知らん。」


ダメだ、いくらバイスさんでも相手が悪すぎる。


「やっぱり、泥棒猫ですわ。メイドさん達!お兄様をあの部屋に!」


「はい!」


そう言って俺は牢獄という自分の部屋に連れて行かれた。


「クソッ…頼むから逃げてくれ…」


そもそも俺が何かを勘違いしたのが悪かったのかもしれない。

王の愛人の子じゃなければこんな事も気にしないでただ冒険出来たのだろうか…


本当はみんなに会いたい。またみんなと笑って話したい。まだアイリスにも全然返せてない事があるし、エレカもやっと自分の道を見つけたんだからもっとのびのびやって欲しい。ムサシだって出会ったばかりでもっと色んなこと話したいし、せっかくあの街から出てきたんだから彼の気持ちを…クソッ俺にもっと力があれば…


.


.


.


「やっぱりあの場所までの経路はここを通るしか…」


「見つけましたわ…泥棒猫…」


「お前はラモンズさんの妹。」


「2年も陰でコソコソやってたのかしら?」


「ウチは不器用にこの日々と戦ってるんだよ!」


「キングスキル!荊棘けいきょくの愛!」


薔薇の棘が降り注いだ。


「火遁!獄炎舞!!」


私の忍術の方が上!


「あら、なかなかやるじゃ無い…絶対!!許しませんわ…いや!!絶対ゆるさねぇぞ!!」


「怒らせちったかな…」


「キングスキル!ライトニングボルト!!」


雷が心臓を突き刺した。


「あら?もう終わりかしら?」


「ウチはこっちだよ!」


「なに!」


「変わり身の術にハマったみたいだなぁ。」


「クソが!!こうなったらお兄様への愛の形!!キングスキル…ラブ・カース!!」


「うおおおお…」


「私の愛が重ければ重いほど貴方は動けないのよ!!もう終わりね!!泥棒猫が!!」


「ウチの勝ちみたいね。って言っても聞こえないか!もう幻術であんたは幻想のウチと戦ってるだけだからね。よし、ラモンズさん今助けに行くよ。」


ー続くー

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詠唱が恥ずかしくて言えないせいで”最弱な最強魔導士” はっけよいのこっ太郎 @hakkeyoi_nokottalow

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