第3部:これからの課題と希望

障害年金に支えられながら生活を続ける中で、これからの課題について考える機会が増えています。現状はなんとかやりくりできているものの、この先、どのように生活を維持していくかという不安が常にあります。しかし同時に、小さな希望を見つけ、前を向くことの大切さも実感しています。


まず課題として、両親の高齢化が挙げられます。私は現在、両親と同居し生活費を分担しながら暮らしていますが、父は年金暮らしで、母も持病を抱えています。両親がさらに年を重ねるにつれ、これまでのような助け合いが難しくなるかもしれません。特に医療費の増加や介護の必要性が出てくれば、家計の負担がさらに重くなることは避けられないでしょう。その時に備えて、私自身ができることを今から少しずつ考えていかなければなりません。


また、自分自身の病状とも向き合い続ける必要があります。私には定期的な通院と服薬が欠かせず、これが生活費の大部分を占めています。将来的に医療費が増える可能性もありますし、何よりも自分の体調を管理し続けることが最優先です。無理をしない範囲で、健康を保ちながら生活を維持するためには、さらなる工夫と計画が必要だと感じています。


それでも、小さな希望を見つけることは可能です。たとえば、B型事業所での仕事は収入こそ少ないものの、心の安定を得る場になっています。無理のないペースで取り組める環境があることで、自分の役割を感じることができています。また、趣味のカラオケや小さな買い物は、日々の疲れやストレスを和らげ、生活に彩りを与えてくれます。特別なことではなくても、自分にとっての「楽しみ」を大切にすることで、少しずつでも前向きに生きていけるのだと思います。


さらに、社会への期待も少しだけ抱いています。障害年金は、私のように一般就労が困難な人々にとって大切な制度です。しかし、この制度への理解はまだまだ不十分で、偏見や誤解を持つ人も少なくありません。障害を持ちながら生きる現実や、障害年金がどれほど重要な役割を果たしているかを、もっと多くの人に知ってもらえたらと願っています。そのために、私自身の経験を通して発信できることがあれば、少しずつでも声を上げていきたいと考えています。


生活は楽ではありませんが、私は今、自分なりに一歩ずつ前に進んでいます。これからも、家族との協力や日々の小さな楽しみを支えに、少しでも充実した日々を送れるよう努力を続けていきたいと思います。そして、同じような状況にいる人たちが「自分だけじゃない」と感じられるような、温かいメッセージを届けられる存在になれたらと願っています。


このエッセイを通して、障害年金受給者の日常や現実、そして未来への希望を伝えられたなら幸いです。

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誰も教えてくれない障害年金受給者のお財布事情 星咲 紗和(ほしざき さわ) @bosanezaki92

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