第2部:障害年金で暮らす現実と工夫
障害年金を受給することで生活の土台はできましたが、それだけで十分というわけではありません。現実は厳しく、工夫と節約の連続です。ここでは、私の暮らしの現状と、どのようにやりくりしているかをお話しします。
障害年金は2か月に一度支給されます。このお金が、私の生活費の大部分を支えています。家賃は両親と同居しているため負担はありませんが、生活費や病院代、スマホ代などの必要経費がかかります。それに加えて、B型事業所で得られる数千円の工賃も合わせ、生活を成り立たせています。しかし、病院通いが欠かせない私にとって、医療費は毎月大きな出費です。診察や薬代、場合によっては検査費用が重なり、自由に使えるお金はほとんど残りません。
そのため、私の生活は「必要最低限」を守る節約生活です。買い物をするときは、まず「本当に必要なものか?」を考え、衝動買いをしないよう気をつけています。洋服や趣味の品もほとんど買いませんし、食費もできるだけ安く抑えられるよう努力しています。たとえば、スーパーの特売品や割引商品を中心に購入し、無駄を出さないように工夫しています。
そんな中でも、私にとって大切なことがあります。それは「小さな楽しみを大事にすること」です。私はカラオケが大好きで、月に一度か二度、ほんの少しの予算を使って歌いに行きます。この費用は、B型事業所で得た工賃や、障害年金から少しずつ貯めたお金を使います。カラオケで歌う時間は、私にとって日々のストレスを解消し、自分をリフレッシュさせる貴重なひとときです。どんなにお金が厳しくても、この楽しみだけは諦めたくありません。
また、両親との生活も私にとって欠かせない支えです。父は年金暮らしで、母も持病があり、決して裕福ではありません。それでも、家計を一緒に支え合い、協力して生活しています。私もできる限り負担をかけないように気をつけていますが、たまに母が漏らす「お金が無い!」という言葉は、心に重くのしかかることがあります。家族全員で切り詰めながら、なんとか暮らしているのが現状です。
障害年金を受給しているとはいえ、暮らしは決して楽ではありません。それでも、限られた収入の中で、少しでも楽しく、少しでも前向きに生きられるよう、工夫を重ねています。この章でお伝えしたのは、障害年金を支えにした生活の現実と、その中で見つけた小さな希望です。
次の章では、これからの課題と私が抱く希望について語りたいと思います。
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