鬼神と天女は人となる

これは、鬼神と天女の恋の物語――と、いうのは表面だけを掬いとったものである。さてではこの物語は何かといえば、鬼神と天女が「人」になる、そういう物語だろう。
どういう意味かというのは、読んでいただければ分かること。

なにかを守るため、あるいは人からの期待に応えるため、人は真実の姿を偽ることがある。そして偽り続けることは本来の自分と乖離していくことでもある。
表舞台に立ち続けるというのは、ある意味では重責で残酷で、だからこそ同じような状況にあるものに惹かれたのかもしれない。

主人公が生き生きとしている姿は、応援したくなります。自分らしくあるという大切さを、教えてくれる気がします。

ぜひご一読ください。