家族に愛されない似た者同士が幼少時の一目惚れを経て真の愛を掴む婚姻譚

学園にある王家所有の魔道具であり、覗いた人の未来の出来事を見せる魔法の鏡で、将来義妹を毒殺未遂の容疑者として断罪される光景を目にしたヒロインが、その冤罪とも言うべき事件を回避すべく誰にも告げず、只、占い師(天使)に言われた介助人になるべく同伴者を連れ逃避行に及んだ行為には天晴です。しかもその逃避行で同伴した彼とは、学園での出会いこそ嫌悪を抱いていたが、その後人柄を知るうちにその嫌悪感が無くなり、逃避行中のあれこれの触れ合いから好意を抱くに至る心境の変化に共感した次第です。しかも彼からすれば幼い時一目惚れして即時に求婚した彼女がそのヒロインであり、学園で再会してすぐ、幼き時からの想い人と気付いていたとは、何と素敵な事でしょう。ヒロインも彼からの告白で思い出し、2度目のプロポーズを受け快諾する件には、ホロリした次第です。感銘致しました。