一見王族と婚約解消されたヒロインが嘆き苦しむ中、隣国の王子がそのヒロインの美貌に絆されプロポーズする、悲劇の物語と思いきや、ヒロインと婚約者は心から共に婚姻する事を願い、二人の婚約解消を画策する輩に鉄槌を下すべく、王太子を唆している令嬢とその取り巻きの虚言、その企て自体隣国の帝国が絡んでおり、しかも先に述べた令嬢がその帝国の皇帝の皇女であると、奇想天外な発想に驚きを禁じ得ません。
只、唆された王太子がその悪役令嬢と言える王太子を唆した令嬢に口付けされただけで子を成すから婚約を解消して、口付けした令嬢と責任を取って結婚すると騒ぐ件と婚約者にその一件を告白してヒロインに呆れられる展開には、笑いを誘いました。
また、悪役令嬢の年齢詐称発覚により、実年齢が5歳も若くまだ13歳と子供の部類で、お城に住みたいとの願望から、悪事に加わりそれを謝罪するシーンとヒロインが悪役令嬢の背景を鑑みてままならない事情を考慮する展開に、思わず目頭が熱くなりました。