天使をクビになって天上界から追放された少女を拾ったらヤンデレだった。

霜花 桔梗

第1話 ナイフは不味いだろ。

 私の名前は『長野 三崎』普通の男子高校生だ。今日もありきたりの毎日が終わり駅から歩いて帰路についていた。


 自宅である神社の境内を歩く。無駄に広い庭というか神社の境内の中を進む。


 すると、一瞬に黒い雲が広がり御神木に雷が落ちた。


 ががががががドン!!!


 マジカ!


 火事になっては大変と御神木に近づく。


「あいてててて……」


 そこに居たのは清楚なドレスに金髪ロングの天使であった。イヤ、雰囲気は悪魔だ。


「ここが新たな土地か……」


 あ、喋った。


「僕は見習天使のリラリル。正確言うと天使失格になって天上界から追放された」


 『僕は』とか言っているがかなり可愛い。女子に縁の無い私にとっては大興奮の事態だ。


「そこの男子は住まいを紹介してくれないか?」


 確かに家は部屋も余っているし、こんな可愛い女子と暮らせたら、それこそ天国だ。などと、妄想して、なんて答えるか迷っていると。


「早く答えないと。正当防衛だ!ナイフで突き刺すぞ!」


 これがリラリルとの出会いであった。そう、決め台詞は『正当防衛だ!ナイフで突き刺すぞ!』である。


 その決め台詞に驚いていると。


 ゴソゴソとナイフを取り出す。


 ああああああ、ここは即決だ。


「よかれば、家に来るか?タダで泊めてやるぞ」

「ほほう、やはり、素直に頼むべきだな」


 違う!ホントにナイフを取り出したからだ。

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