第4話 バニーガール姿で……。
あっという間に放課後になり。私は帰り支度を始める。
そうだった、リラリルは部活をどうしたのであろうか?
ここは保護者らしくしないと……。
「ところで部活は決めたのか?」
皆がざわざわしている中で尋ねる。
「あ、演劇部」
ほーう、私は将棋同好会、事実上の帰宅部だ。
「三崎は暇人だろ、一緒に演劇部に行かないか?」
確かに暇人だ、帰ってゲームをするくらいだ。ここで重要なのは我が流星館高校の演劇部は伝統があり、学園祭には列ができるほど有名なのだ。
私は渋々、演劇部のある部室棟に向かう。そして、二人で演劇部の中に入る。
「あ、少し着替えてくる」
部室の奥に入って行くリラリルと別れると不安な気持ちになる。
……暇だ。
その後、現れたのはバニーガール姿のリラリルであった。
「お前はレイヤーさんか!」
ブルマといいこの天使失格少女は例えるならエモいところがある。
「ノウ、ノウ、天界では、他の天使に隠れてヤーチューブにアップしていたのだよ、フォロワー2000人の人気アカウントだよ」
要らぬ、要らぬ、私が帰ろうとすると。
「違います、この公開リストカットがメインでバニーガール姿はオマケです」
は?生放送でリストカットなどしたら、普通に凍結されるだろ。
「ヤーチューブだから大丈夫です」
「闇サイトか?」
「細かい事は抜きです」
ま、お前がいいならこれ以上は言わぬが、これは衣装欲しさに演劇部に入ったに違いない。
ホント、このヤンデレ娘はどうにかならないものかと長考するのであった。
「とにかく、公開リストカットなど、ダメだ、ダメだ」
私が極一般の常識な話としてリラリルに言うと。
「手っ取り早く数字が取れるアイデアなのに」
リラリルはガックシな様子だ。
しかし、リラリルのバニーガール姿はセクシーだな。黒いスーツ部分に足を覆う網タイツ。バストは強調されて柔らかそうで、デリケートゾーンの無防備な丘……。
「仕方ない、SNSにバニーガール姿をアップするか」
リラリルは私にスマホを渡して撮影するように言う。ここは素直にバニーガール姿のリラリルを撮影する。
「おー撮れたか、では、早速……」
アップされた画像にイイネが付く。
「200イイネか……まあまあだな」
リラリルは満足したらしく、バニーガールから制服に着替えに奥に行く。
その後、演劇部から自宅に帰る事にした。
天使をクビになって天上界から追放された少女を拾ったらヤンデレだった。 霜花 桔梗 @myosotis2
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