止まり解いて事象、彼らもまた。

俺が風になるッ！ と意気込んだとある男はさておき。
行方不明者が相次ぎ、警察に不信感を抱く世の中。その3年後、世間一般では死より恐ろしいものとして事象が浸透し、事象課への期待は高まっていた。
この事象がとある異世界と関わりを持っていることを知る彼女――西田は執着を左手に宿す女だった。
事象課の中でも責任がモットー、生命知らずの隊に所属する西田。新しく加わった後輩。然し、世の中は事象課がいるからと少しの楽観をし始めていた。