三題噺【お題:ポッキー・飛行機・木枯らし・いちご・ナポリタン・和菓子】

 木枯らしが鮮やかに染まった秋の葉を散らす。冬の訪れを知らせる香り。青空に浮かんだ飛行機雲は、まるでポッキーのように真っ直ぐで。


 今、あの飛行機には彼が乗っているんだなって思うと少しだけ胸が痛くなる。


 彼は世界一の和菓子職人になるため、ヨーロッパへ向かった。本当は私も連れて行って欲しかったんだけど。……重荷になんてなりたくないって気持ちが私の口にシールを貼ってた。


 彼はどう思っているのかな? 『本当は俺も寂しい』なんて思っていてくれたら、ちょっと嬉しいかも。

 そんな考えがよぎっちゃう、私の頭がちょっとキライ。


 いつか彼が世界一の和菓子職人になって帰ってきたら、隣に私の居場所はあるのかな。私はそのとき、幾つになっているのかな。

 このつらい気持ちも、いつか薄れていくのかな。溢れる涙が枯れてしまう頃には。


 それすらも寂しい。


 また食べたいな。ナポリタン味のいちご大福。

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三題噺置き場 あああああ @agoa5aaaaa

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