ハッと灯り、サッと消える熱源の感触は

温かさ。

外側から受けるものだったり、何かを摂取した時の内側から起こるものだったり。

じんわりぽかぽかと。
どこからともなく受け取る温かさって、不思議と外の寒さに負けないくらい熱を持つことがありますよね。それが人から貰うものだと尚更です。

女性ばかりを狙った連続殺人犯におそわれた友人に花を手向ける主人公。現場に現れた不思議な少年に話しかけられるのだが……

温かな熱を放つもの。
必ずしも確かな熱源というわけではなく、不確かだけど特定の条件下で温かく感じるもの。時。場所。

それらの存在と冷たい現場の雰囲気が合わさり、臨場感が感じられました。

主人公が少年の言葉に耳を傾けるように、読んでいる私も、暖かさや寒さを感じるようでした。

是非、物語の結末をお楽しみください。

素晴らしい作品をありがとうございました。