雨ざらしの贈り物

善因善果。
善い行いをすれば、それが元となり、善い報いが返ってくる。

捨てられた空き缶をゴミ箱へ捨てる所から始まる女子高生と傘と結びの物語。

強まる雨に対して傘を持たない、あの無力感と濡れる掌、下がる温度を冷静に見下ろすかのような三人称視点。登場人物たちのセリフで表される豊かな感情は、自然と姿形までをも想像させるようでした。

状況は雨宿りの一幕。
日常を切り抜いたかのような現実的な部分と、素敵な因果を感じさせる幻想的な部分が混ざり合って、気持ちの良い没入感を味わえました。

是非、雨がもたらす素敵な言葉あそびをお楽しみください。

素晴らしい作品をありがとうございました。