第9話 これから

 飛びかかる魔狼には半身になって通り過ぎる時に慣性を利用して斬る。下から突進してくる魔狼を、ガンツさんが僕を庇うように槍で仕留めてくれる。戦いの最中にそんな余裕があるなんて――ありがたい


 おかげで僕は足元に気を取られることなく、向かってくる魔狼だけに集中できた。とにかく無心に向かってくる魔狼に向けて剣を振るう。


 ところどころ、村人側にも被害が出始めている。僕とガンツさんが出て、馬防柵に取り付く魔狼の数は減ったが、もう一つ馬防柵が破られて残り一つになっていた。


 ――これ以上、絶対に通すわけにはいかない。ここが僕たちの限界地点なんだ。

 そのせいか、前線に出ている戦える男たちも怪我をするものが出てき始めた。そもそも少ないのだ。前線に出て戦える人たちが。


 狩りではみんな弓を使う。斧や剣を使うのは物好きか村をいざという時に守るために鍛えている人たちガンツさん含め5人しかいない。

 それでも、僕たちはなんとかやり切った。

 

 最後、村人の放った矢が魔狼の首に突き刺さり、戦闘が終了した。魔狼の数はそこまで多くはなかった。ただ、散発的に襲ってきたため、時間がかかり、疲労が蓄積した。


 結局、この村を襲った100匹程度の魔狼から村を守ることができた。

 今、僕たちはガンツさん指導のもと、壊れた馬防柵の修復と補強を行っている。守れた。良かった。


 僕は守り切れたんだ。この時ばかりは現実的かどうかを考えて、被害をこの程度にしていた前世の自分に感謝した。


「おかえり!大丈夫だった!?」

「ああ、しっかり守ってきたよ」

 僕を見て安心したように微笑んでくれるお嫁さんがいる。僕を支えてくれる人たちがいる。――幸せだな。


 これからも、僕は村のみんなと力を合わせて村を守っていくことだろう。嬉し涙を隠すように見上げた時、見えた空は応援しているかのような雲一つない青空が広がっている。


 ◇

 

 ここまで読んでいただきありがとうございました。

 私にとってこの作品は戦闘描写や、会話文を多く使った挑戦的なものでありました。

 そして、私の作品の中で一番ほんわかしていたのではないかと思っています。


 これからもコウノトリをよろしくお願いします

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転生したら自分の描いた物語の中だったので悲劇を壊したいと思います コウノトリ🐣 @hishutoria

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