口上

 お読みくださいましてありがとうございました。


 「NHK全国学校音楽コンクール」の課題曲のテーマに合わせて詩を書いてみる、という試みでした。


 NHK全国学校音楽コンクールを毎年見ているとか、まして過去に出たことがあるとか、そういうことではありません。

 もう、ねえ。

 音楽を題材にした小説を「カクヨム」にいくつも書いているのに、私自身は歌っても音痴で、ハーモニカもリコーダーも超絶下手でしたから。

 自分で音楽コンクールに出るとか、絶対にあり得ませんでした。


 毎年、秋ごろにこのコンクールをやっているのは知っていたのですが、本番を(テレビで)初めて通しで見たのは一昨年、まだ「コロナ禍」が続いていて在宅でテレワークをやっていたときでした(それもたしか中学校の部のみだったと思う)。


 今年の九月、出張先で夜更かしして夜中のNHKテレビを見ていると、そこで、その地方の県大会の様子を放送していて、「ああ、こういうのあったな」と思い出した、というところです。

 そのころ、『ほんとうのかなしみのこと』

https://kakuyomu.jp/works/16818093085075443794

という詩を書きました。

 「あ、自分はいまでも詩が書けるんだ」と思い、じゃあ、NHK全国学校音楽コンクールの課題曲のテーマで詩を書いてみようということで、書いてみたのがこの三篇です。


 なお、私の僭越な作ではなく、ほんとうの課題曲の詩からは、有名な方たちが、みなさん「チェンジ!」というタイトルにまじめに正面から答えを返している、ということを感じました。

 なかでも、宮藤官九郎さんが書かれた小学生向けの「かわっただけだよ ヘンじゃない」には、作者の誠実さを感じました。

 まわりの大人が考える、または期待する「子どもらしい子ども」の姿から自分がはみ出していくのに気づいて、自分は「ヘンじゃないか」とひそかに悩みを抱える子どもが、たぶん悩んだ末に自分は「かわっただけだよ ヘンじゃない」と気づいていく、という物語です。

 この曲を聴いて、自分が「もしかするとヘンかも」と思い続けたことが宮藤官九郎さんの創作の原点なのだろうな、と、思いました。


 私のほうは、いまの小学生・中学生・高校生にメッセージを送るというようなことはとてもできないので、自分がそれぞれの年齢のときこんなんだったなぁ、というのを書いてみました。

 ただ、現実の私そのままではないですよ。

 「「きらい」と言われた日」は女の子の立場で書いたつもりですが、私は男性ですし。

 「まどろみ」は……。

 ……すみません。羽ばたいていくどころか、いまもまどろんでます。

 もう、眠くてしようがないです。


 なお、初回の「空色の季節」は、コレクション「空色の季節」

https://kakuyomu.jp/users/r_kiyose/collections/16818093086470415537

のためのテーマ詩です。


 それでは、またお目にかかることができれば、と思います。


 清瀬 六朗

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変わっていくひとのための詩三篇 清瀬 六朗 @r_kiyose

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