Episode1-7 正義
【Side ブルノ・オリーブ】
俺様はの名前はブルノ・オリーブ。高名なオリーブ家の現頭首。所謂人生勝ち組ってやつだ。
金は
そんな俺様は至って平和な日常を過ごしていた。街で見かけた美人で胸のデカい女を攫ってこさせ、何日も暗くなるまで犯しまくっていた。
女は中々反応が良かったなぁ。初めは俺様に向かって暴言を吐いていた、だが中に挿れたら泣き叫んで謝りだした。「ごめんなさい、許して下さい…」ってなぁ…。ありゃ処女だったな。あの時の羞恥と絶望の混ざった顔と言ったら…ぐひゃひゃっ!
それから1時間も男共に輪姦され続ければ、目が虚ろになって静かになった。何度か煩くて殴ったし、丁度良かったな。
それから2日位女は輪姦され続けた。護衛の奴らも溜まってたんだろうな、かける、飲ませる、中に出す。胸なんてしゃぶり尽されていたし、やりたい放題やっていた。ありゃ確実にガキ孕んだな。
まぁこれが始めてでは無いし、護衛達も手慣れたもんだ。中が満タンになったら腹パンして出させてたしな。
ちなみに女に食事なんて出して無い。男共の汚ぇ汁飲んでるんだし、食事なんて出しても無駄だろ。そのせいか痩せ細っているけど、まぁ別に俺様には関係ない。
◆
それは晴れた夜のことだった。
俺様も護衛に混じって女を犯していると、突然屋敷が揺れ、獣の咆哮が聴こえてきた。俺様は突然のことで驚いて、つい尻餅をついてしまった。
「何者だ?俺様の娯楽を邪魔するのは…。」
「お、恐らく敵襲です!ブルノ様、お気をつけて──」
「どうする!窓から逃げるか──」
「バカ!ブルノ様はどうする!まさか置いていくつもりではないな──」
「─────」
護衛共は慌てていた。今まで女を貸してやってたんだから、こう言う時に冷静に行動しろよ。なんて心の中で考えていると、廊下から足音が聴こえてきた。
「お邪魔しま〜す!ってうわっ!」
「…おじさん本当にキレそう。」
部屋のドアを開けて入って来たのは、金髪碧目に美しい顔立ちをした教会関係であろう女と、黒い鎧に身を包んだ騎士のような男だった。
何故俺様を狙ったのか─そう聞こうと思っていたのだが、その2人が発する圧で動揺し、変な質問をしてしまった。
「だ、誰だお前らっ!」
「この状況でここに来るのなんて襲撃の犯人しか居ないでしょ。頭大丈夫?いやそんなことより…」
憐れみと侮蔑の視線で見られ、自分が現在裸であることに気づいた。さっきまで中に挿入ていた俺様のブツはすっかり萎えてしまっていた。
女がベットに視線を向ける。そこには苦悶の表情で気絶する、今まで俺様に犯されていた女が居た。
それを見て、女は顔を顰めた。女は怒っている顔も美しく胸もデカい。ついつい頬がニヤけてしまう。この女を犯したい。
俺様の、胸に向かった視線に気付いたのか、女は不快そうな顔になる。…が、俺様はその程度じゃ動じない。
「こいつはとんでもねぇ美女だなぁ!おいお前らっ!こいつを捕らえろ!!男の方は殺せっ!!」
「「「「 はっ!! 」」」」
その言葉に護衛共はやる気を出し、一斉に動きだした。クソ共が、遅いんだよ。
改めて女に…特に胸に視線を向ける。そのスタイルの良さにニヤけが止まらない。頭の中では目の前の女をどう調教してやろうかということしか考えられなくなった。
「ふひひっ…。男を殺したらお前を捕らえて剝いてやるよぉ。そのデケェ胸で奉仕したくなるように調教して、お前の中までぐちゃぐちゃに犯し尽くしてやるぅ。上玉だからなぁ!数年は性処理ペットとして飼ってやるよぉ…」
思わず口に出たが、まぁ良いだろう。せっかくデケェ胸があるんだ。教会所属で一生使われないより、俺様達男に奉仕した方が有意義に決まっている。
ぐひゃひゃっ!想像したらまた勃ってきやがった。まぁ良い、女を確実に孕ますために準備しているのだ。
「お前ら、生きて帰れると思うなよ。このブルノ様に喧嘩を売ったこと、後悔させてやる。ぐひゃひゃ!」
「え!今の笑い声!?キモっ!……おっと申し訳ない。つい本音が。」
「捕まえろっ!!その生意気な口叩けないようにしてやるっっ!!!」
この俺様の笑い声をキモいだと!?この女は許せん、そもそも誰に口を利いていると思っている!領民が聞けば震え上がるブルノ様だぞ!?捕まえたらしっかり調教しなければ、「ブルノ様♥️」と自分から奉仕に来るくらいにはせんと気が済まん!!
ニヤニヤして女を見ていると、どうやら騎士に任せたらしい。バカめ、たった1人で4人の護衛共に勝てるものか。こいつらとてそこそこ腕が立つ。王宮騎士程でもないと勝てる道理はない。
…なんて、考えていたのがマズかったのかもしれない。男を殺すために近づいていた護衛の腕が、一瞬にして切り落とされた。
「あ、あ、あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
「うるさいなぁ…すぐ止血すれば死なないでしょ。」
その光景に、言葉が出なかった。今まで男も拉致したことがあった。ストレス発散で拷問して遊んでいたのだ。だから、腕が取れることにも耐性があった──はずなのだが、目の前で繰り広げられる、人の腕をなんとも思っていない様子に思わず恐怖してしまった。
女は続けて、「なんで…」と漏らした護衛に向かって「自業自得、大人しく拷問されろ」などと言い放った。
俺様は分かっていなかったのだ。本当の拷問という物を、所詮ごっこ遊びでしかなかった。目の前では、護衛達の身体がバラバラに切り刻まれていく。徐々に失わられる手足、誰かを見れば手足が無くなっている。
これからこの拷問が自分にされると思うと、恐怖で身体が動かない。さっきまでイキり勃っていたブツも、すっかり萎えて恐縮している。
込み上げて来た吐き気を飲み込めば、なぜこうなった?と疑問が湧いてくる。何が悪かった?何がトリガーで攻めて来たのだ?
結局俺様は、一度たりとも暗殺者として育てた奴隷のことなんて思い出すことはなく、意識を失った。
◆
目が覚めると、そこは洞窟の中の様で、牢屋になっていた。なぜこんな所に?と疑問が湧いたが、頭が冴え、屋敷での事を思い出すとガタガタと身体が震え始めた。
辺りを見回すと、護衛共と隠れていた隠密までもが装備と服を剥かれて投げ捨てられていた。一瞬死んでいるのかと思ったが、どうやら気絶しているらしい。
その時、護衛の1人が目を覚ました。見るからに混乱しているが、俺様と同じく屋敷での事を思い出したのか頭を抱えだした。
そこから残りの護衛と隠密も起き上がり、皆で現状について議論した。結果、屋敷を襲撃され、使用人達は恐らく裏切り、俺様達は牢屋の中。ということだろう。
これからどうなるのか考えていると、洞窟の入り口からガチャガチャと鎧の鳴る音が聴こえ、そして聞き覚えのある声が聴こえて来た。
「ようやく起きたか〜。おじさん待ちくたびれちゃったよぉ。」
その緩い雰囲気に騙されそうになるが、チリチリと怒りの感情も伝わってくる。護衛達も感じているのか、全員が顔に恐怖の色を浮かべている。
黙っていても変わらないと考え、俺様は意を決して話しかけることにした。
「おい貴様!!俺様をここからだせっ!!俺様はブルノ・オリーブだぞ!お前の家族もろとも消すことが出来るんだからなぁ!!」
「……ふ〜ん。檻の中で何が出来るのさ。君交渉がヘタクソとか良く言われない?」
「な、なんだとっ!!」
俺様の要求はあっさり一蹴されてしまった。しかも煽り付きで。俺様が唸っていると、男が続けた。
「ヘレン…あの金髪の子からは君等の事好きにしていいって言われてるんだよねぇ。」
「ま、待て!俺様は貴族だぞっ!!俺様を殺したら国が黙って──」
「へぇ、君を見捨てた国が…なんだって?」
「……は?み、見捨てた?」
男は、さっきまでの威圧感はどこへやら、からからと笑いながら言った。
「襲撃にあたって色々調べたけど、君随分と黒い噂が多かったねぇ。暴行に法外な税、強姦に拉致監禁に果ては殺人。おじさんが調べてこれなんだから、国はとっくに知ってたでしょ。証拠さえ掴まれていれば君は終わりだったよ。残念。」
「…う、嘘だ…。」
「嘘なんてついてどうするのさ、自業自得。バレることも想定していたんだろう?」
…全く想定していなかった。正直、バレて居ないと思っていた。王宮に行った時も、全く普段の様子と変わりなかった。もしやその時から泳がされていた──?
「ま、そんな訳で国は何も行動してないし、しようともしていない。言うなれば君等は国の癌だね!すぐにでも摘出したかったんだろうねぇ…。てことで、どれだけ君等を拷問しようが、おじさん達の勝手ってことだあね。」
「……………ぃ」
「ん?なんだってぇ?もっと大きな声で!」
「助けて下さい!!魔が差しただけなんです!!」
俺様は──いや、俺は全力で土下座した。
男が軽蔑の視線で見てくるのが分かるが、それを無視して謝罪し続ける。恥もプライドも捨てた土下座。もう後ろ盾は無い、身を守る免罪符は消えてしまった。もはや生き残るには、媚びて気に障らないことだけ。
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい」
「………黙れよ。」
が、謝る俺に掛けられたのはそんな無情な声だった。底冷えする様な、あるいは怒りで空気が揺れる様な言葉に、思わず「ヒュッ」と息を呑んだ。
威圧感が空間を支配し、俺を含めた誰もが何も言えなくなっている。
「今回の件、おじさんは結構キレてるよ。おじさんだって騎士だし、戦争だって何回も行った。その中で敵を殺すこともあったし、仲間が殺されることもあった。でもおじさんは平気だった。正義の押し付け合い、それが戦争だと分かっているから。例え間違っていたとしても、命を掛けて戦っていたから。でも──」
「───」
「お前らはそれを破り、ただ傷付け、ただ犯し、ただ殺した。そこに正義があった訳でも、命を掛けていた訳でも無い。ただ欲望のままに行動し、戦場に立つ覚悟も無い奴が、弱者を嬲り、搾取し、蹂躙し続けた。」
威圧が一身に向けられ、今にも白目を剝いて気絶しそうだ。何とか堪えながら、黙って話を聞く。
男はこちらを見下ろしながら言った。
「お前、デイジー…暗殺者として育てた奴隷のこと忘れてたよね。おじさん達が地下に入った時、ガリガリに痩せて死にかけてた。」
「そ、それは…。あいつは奴隷で──」
「調子に乗るなよド畜生。俺はお前の様な他者を物としか見ていないゴミが大嫌いだ。」
怒りを孕んだ声に震えが止まらない。これからどれだけ苦しめられるのか、どんな目に遭うのか…考えたくもない。…そこまで考えた時に気づいてしまった。
今だに俺は分かっていなかったのだ、男が言っていることの意味を、本当の意味で捉えられていなかったのだ。
犯してきた女──女性達は、きっとこんな感情だったのだろう。それは多分、拷問してきた男達も…そしてあの奴隷も。助けも求められず、これから何をされるのか考えたくない。
今更謝ったところで意味なんてない。その言葉は殺した人間には通じないし、目の前の男に響くことも無いだろう。
男は雰囲気を緩い物に戻し、言った。
「一つ教えて上げるよ。『やられたら何倍にもして返す』…これがおじさんの信条。おじさんはおじさんの正義を持っているから、君等にそれを押し付けて、殺すよ。」
それから、長い長い拷問が始まった。俺は既に、これまでの行動を後悔し、過去の自分を恨んでいた。
─そして、絶叫が響き渡った。
◆
どれだけ時間が経っただろう。あの男にぐちゃぐちゃに切り刻まれたと思っていたが、気づけば傷一つない身体で気絶していた。
辺りには護衛達が同じ様に気絶している。夢…だったのか?いや、そんなはずはない。あの恐怖が、あの痛みが、今でも鮮明に思い出せる。
込み上げて来る吐き気を堪えきれず、狭い牢屋の中で吐いてしまった。何も食べていないため、胃液しか出てこない。
その時、牢屋の外から声が聴こえた。
「ブルノ。」
「…お前は…。」
それは、暗殺者として育てた奴隷だった。確かデイジーと名を貰っていたはず。そのデイジーが冷めた目でこちらを見下ろしてくる。
…その時、あることを思い出した。そうだ、こいつには奴隷紋があるではないか!この奴隷紋は主人が奴隷に襲われない様にする為の物で、魔力を流すと奴隷を苦しめることが出来るっ!
その事を思い出すと、俺は─いや、俺様はニヤニヤとした顔で奴隷紋に魔力を流し、言った。
「何を見ているっ!早く俺様を助けんか!奴隷風情が主人に逆らうつもりかっ!!」
さぁ、奴隷紋が光ったぞぉ。これですぐに言う事を聞くはず。
だが、俺様の期待はあっさりと断ち切られた
「…まだ自分の立場が分かってない見たいだね、お前はもう終わりなんだよ。ヘルさんから反省したかもって言われてたけど、全然変わってないね。まぁ期待はしてなかったけど。」
「な、なぜ…なぜ奴隷紋が発動しない!?」
「なんだ、そんなことか。昔奴隷商から私を買った時、説明されてたけど…、まぁお前の鳥頭じゃ覚えてないか。良い?奴隷紋は、付けた奴隷商か、聖女のみ解除出来る。もう私の奴隷紋は発動しないよ。」
「そ、そんな……」
呆れた様な、軽蔑するような目線で見られる。主人と奴隷、今じゃあの頃と立場が逆転してしまった。
そして、最期と言わんばかりにトドメを刺してきた。
「今まで好き勝手やってきた分、永遠に牢屋で反省すれば良いさ。じゃあね、お前のこと、ずっと嫌いだった。」
それだけ言い残し、デイジーは洞窟を出ていった。そして牢屋には、静寂が残った。
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どうも、ゆーれいです!
ブルノ視点ですよ!キモい!あんまり悪役の心情とか書くの得意じゃないんですよね。のんかコレジャナイ感あるって言うか…
まぁ性描写を沢山入れることで、気持ち悪さを上げることが出来た…と、思うので、及第点くらいは下さい!
この作品が面白い、ブルノ殴りたいと思った方は、フォローと★での評価もお願いします!
それではまた
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