自信が持てない時は、誰かと一緒に。

 主人公が少し完璧過ぎる気がしないでもないですが(嫉妬)、ピアノと云う楽器を通して交流を深めていく二人の会話が、背景の静けさと相俟って、とても親密な感じで、読む側まで暖かい心持になって行きます。

 自分に自信が持てない女の子の切ない心情、それを励まし再び歩き出すのを助ける主人公の男の子の、一見クールな様で実は熱い感情、それぞれがひしひしと伝わって来て、これからどういった展開になるのか、とても楽しみです。