彼女は私にとって壁であり続けた。だから、こそ。
- ★★★ Excellent!!!
転校した主人公の女子中学生は、成績優秀の真面目な性格だった。しかし、主人公には越えられない壁があった。それが、彼女だった。
彼女はいつも主人公の成績よりも上を行った。学業だけではなく、運動神経も抜群で、社交的で、いつも彼女には敵わない。そんな彼女を疎ましく思わなかったと言えば噓になる。
進学先の高校も、彼女の後塵を拝す形での入学となった主人公は、勉学よりも他のことに熱心にすることで、彼女へのライバル心を忘れるーーはずだった。しかし、主人公がピアノを楽しみにしているところに、どこからか完璧な演奏が聞こえてくる。
ずっと主人公の壁であり続けた彼女。
しかし主人公は、そんな彼女の意外な一面を知ることになる。
それは、果たしてーー?
多くを語らなくても、主人公と彼女の関係性や彼女の仄暗い部分が伝わってきて、とても切なくなり、胸を締め付けられました。主人公の人間性に共感し、純粋さが痛いくらいです。
是非、ご一読ください。