忍ぶ者 白き騎士の国にて 繚乱す

軸は『忍務』に忠実な美しき忍者サカキと、三つの人格を持つローシェ王国の王女・イリアティナの物語

忍が暗躍する和の国、騎士と白魔導士を擁する王国
月と太陽の如く、一見してかけ離れた文化・価値観
そんな国家背景を舞台に、これでもかとばかりに多くの、そして個性的な人物たちが縦横無尽に駆け回ります

ともすれば盛り込みすぎ、駆け足すぎとなりがちなお話に見えますが……
読んでみると、これがまたあら不思議
緩急に富んだ文体、喜怒哀楽に満ちた掛け合い、ここで欲しいというタイミングで過不足なく提示される世界観・知識解説でスルスルと読み込めてしまいます

メインどころから所謂ちょい役まで、各々が物語の見えない部分でまで生きている
それを感じさせてくれる良作ですよ

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