第2話 地球を侵略しに来た宇宙人、着陸に失敗し死亡。地球侵略失敗

ワタシは今、UFOに乗って宇宙にいる。

ワタシは、惑星コルルの生命体、ピピ。

2週間ほど前、宇宙偵察隊が『地球』と呼ばれる星に生命反応がある事を感知した。


その話を聞いた惑星の王は、地球を侵略して、コルル星人の星にする事を提案。


侵略特攻隊長に任命されたワタシは、部下10人を引き連れて地球へ向かっている。


今回の任務は地球の偵察。


どれほどの人口がいるのか、軍事力はどの程度か、資源は生命力は等様々な調査をする予定だ。


そして調査結果をもとに、侵略にはどれくらいの人数で星を制圧すれば良いのか、どれくらいの日程になるのか、対策して実行に移す。


おそらく戦争になるだろうが、ワタシ達の星の『あの兵器』があれば問題ない……。


「 ピピ隊長! もうすぐ地球に到着します!」


「 分かった。総員、準備!!」


これからワタシ達の星になる場所だ。じっくりと観察させてもらおうか。


「 ほう、あれが地球か。随分と立派じゃないか」


ワタシの視界は地球を捉えた。


「 よし、地球に着陸するぞ!」


ビービービービー。


ん?


「 何だ! この音は!」


「 機内部品に異常あり! 大変です! このままでは墜落します!」


「 何だと!? 何とかしろお前ら!!」


隊員達はいろんなボタンを押したり、レバーを引いたり、必死に頑張っているが……。


「 あー!!!」


「 どうした!」


「 緊急停止ボタン! 操縦レバー! 緊急脱出装置! 全て壊れました!」


「 何だとぉーーー!!」


UFOは物凄い勢いで落下していく。


そして……。


「「「 うわぁぁーーーーーー!!!」」」


ドカーーーン。


UFOは地球の大陸に激突して、爆発した。


ああ、思えばワタシの人生は一体何だったのだろう……。


ワタシ達は死んだ……。


−−日本のニュース番組では−−


「 えーこちらをご覧ください。UFOが長野県の山岳部に墜落しました」


「 UFOの中からは、木っ端微塵となった宇宙人の残骸が残っていたそうです」


結局、『あの兵器』が登場する事はなく終わった。


そして、『惑星コルル』の王は、隊員達の死にショックを受けたのか、毎日筋トレに励んでいるそうだ。



次回 イカれた日常シリーズ 第3話


『人身売買オークションで買った転売ヤーを転売する転売ヤー』

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異世界転生したのに7秒で殺された僕〜イカれた日常シリーズ短編集〜 士流 @supershiryu777

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