キャピタリズムが終わり、マルキシズムは来なかった。

資本主義がほどほどに解体された世界に生きる主人公を映していくような小説で、世界にはヒッピーが溢れ、労働は趣味に落ち込んでいる。
SFとしてはディストピアなのだろうが、そこでも淡々と日常が続いていく。たしかな描写が光る作品だ。