第10話 その後
ミラージュが妊娠してから1年弱、待望の子どもが生まれた。
息子の名をミルと名付けた。
それから、俺はこの風俗店経営を続けること18年。
実は息子はこの仕事の手伝いをしてくれていた。
こんな恥ずかしい仕事、と思われても仕方のない職業だが、息子は興味を持ってくれたようで、
受付、商品の営業、従業員の勧誘、多岐にわたる業務をこなし、経験を積んでいった。
もう息子に経営を譲っても良いと俺は考えている。
残りの人生は息子を影で支えつつ、嫁のミラージュとラブラブしていたいと思う。
まだ俺の年齢は40歳くらいだと思う。
というのも、転生した時にはすでに大人だったので正確な年齢は知らん。
まだまだ働き盛りの年齢ではある。
次にやりたいことは釣りでもしながらのんびり考えたいと思う。
そもそも、俺の前世は引きニート。
こういう、貯金を食いつぶしてぬくぬくする生活のほうが向いているのかもしれん。
---
俺はついに経営を息子に譲った。
息子はやる気満々だ。
新たな魔物をスカウトしてくると息巻いている。
なんだか、あの頃の自分を見ているようで、やっぱり俺の息子だなあとしみじみ思う。
経営はうまくいっている。
なにせ、息子の後ろには俺がついている。
経営が傾くようなことはあり得ないだろう。
そして、俺が経営を始めたころから時はずいぶんと経つ。
所詮うちの魔物風俗の劣化版ではあるが魔物系の風俗店が乱立している。
まあ、うちは俺の擬人化の能力とミラージュのダビング能力もあって、唯一無二の魔物風俗店だ。
他社に負けることはない。
今となっては、俺は魔物風俗の父と呼ばれ、世界に名をとどろかせている。
---
数十年後。
俺は結局、息子の手助けをしつつ、ミラージュとの隠居生活をつづけた。
そして、死んだ・・・。
次はどんな異世界が待っていることやら・・・。
ー 完 ー
転生したので、魔物風俗店を経営してみた ムゲン @mugenroudou
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます