The other side of the happy ending

物語は終わらない。

 

顔を上げる。その眩いスポットライトの輝きに、目を細めて。


このステージから見えた光景。三人の先輩たちが手を叩いて笑い合っていたこと。

拍手で揺れる、真夏の体育館。滝のように止まらない汗と、ステージの埃っぽさと、スポットライトの眩さと。

天井から降りてくる幕は、案外ゆっくりだってこと。


「ありがとうございました!!」


そう叫ぶシイラ先輩の声が、少しだけ震えていたことも。


全部、全部、覚えておきたい。


ハッピーエンドの向こう側、決して幸せではない現実でまた立ち止まってしまった時。


また、私の物語じんせいを続ける為の力になるよう。

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ハッピーエンドの向こう側 暁 葉留 @uretan

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