見えたかい?
@tsutanai_kouta
第1話
誰しも行うように私も寝つく前にスマホをいじりながら
ベッドに横になりながら色んな動画を見るともなしに見てると、1つの動画が目に止まった。
それには真っ黒な背景に白い文字でこう書かれている。
“よく見てください。
怖いものが見えます”
私は素直に従い、動画に見入る。
画面は真っ黒なままで何も見えず、動画は終わってしまった。
これは静止画じゃないのか?と疑いながら、もう一度動画を見返す。
やはり何も見えない。
私は体を硬直させながら理解した。
「よく見ろ」って見るのは動画じゃなかったんだ。見るべきは画面に反射してる自分の顔だったんだ──。
画面に反射して映り込む自分の顔の横に頬ずりするように見知らぬ女の顔があった。
反射の不明瞭な映像に関わらず女の顔には生気がなく、両の眼は真横の私の顔を
私は小さく悲鳴を上げ、スマホを放り投げながら上半身を起こした。何の音もしない部屋のなか自分の心臓の鼓動だけが強く早く鳴っている。その鼓動の音に
「見えたかい?」
─ 終 ─
見えたかい? @tsutanai_kouta
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます