これ≠夢
僕は、とあるアプリを使ってスマホで執筆してまして……多機能で便利なのでよく勧めたりするんですけど。
今日、起きたらそのアプリに見覚えのないフォルダがありまして……『夢 連作』っていう。
それ自体は別に珍しいことじゃないんです、深夜に執筆してそのまま寝て忘れてしまう、なんてよくあることで。
不自然なのは、データの中身なんです。
深夜、忘れてるっていうことは、僕の場合書けて800字とかなんですけど、そのデータは明らかに字数が多くって、6000字とかあったんですよ。
中身は僕が書くような怪談で、普通にまぁ、面白いかな、ってくらいのものだったんですけど。
だから、どうせなら投稿しちゃおうって。
中身は見てもらった通りなんですけど、不自然って言うくらいだからおかしいのはもちろん文字数だけじゃなくって。
僕が物語内に自分を登場させる時、だいたいは一人称を『僕』にするんですよ、今しているみたいに。
でも、そのデータだと『私』になっていて。
まぁ、僕はネットでもリアルでも一人称ブレブレなので、それはまだいいとしましょう。
僕ってけっこう、実話系を書く時、発端とか事実に沿うのを意識するんですよ、余計なものが入ったら何起こるかわかりませんからね。
それで、ここで発端と書かれているような人との会話を片っ端から漁ったんですけど、何も見つからなかったんです。
ほら、これが実話テイストで書いた完全フィクションだとしても、作者の自我を出す意味がなさそうじゃないですか。
だからおかしいなぁって。
でも、妙にリアルなんですよ、例えば僕が『奇妙 bgm』って調べて使っていたのは本当ですし、なんなら今もやっています。
人が死ぬだけの夢とかは見てませんけどね。
Yさんの夢だって、ありそうでない、くらいのラインじゃないですか。
リアルで、気持ち悪いんですよ。
まぁ、それだけなんですけど。
それだけだし、キリが悪いしオチもついてないけれども、この話はおしまいってことで。
読んでくれてありがとうございました。
◇
以上が、僕が起きた時に『夢 連作』に保存されていたデータの全てです。
夢 連作 文字を打つ軟体動物 @Nantaianimal5170
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