「わからない」の恐怖

ホラーに「開かずの間」は定番。しかし、最後に「家ごと取り壊されてなくなった」と「部屋だけが消滅した」には、まったく別の怖さがあるように思われる。そして、祖母は本当に祖母だったのか?祖母でなかったとしたら…。あの部屋が再び現れることはあるのだろうか…?結局あれはなんだったのか?わからないまま放置されるのは、けっこう怖いものらしいと思い知る。誰かに向かってぼそぼそと語るような文体も、淡々と恐怖を盛り上げる。夜に読んだら眠れなくなるかも…。

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