独自の世界観にリアルさを与える語り口

異世界ファンタジーに分類される作品だが、「異界」を冗長なナレーションで説明するような野暮はしない。冒頭の「競売」のシーンで読者を作品世界に引き込み、緊張感を持たせながら主人公の立場、世界を描写していく。
その後はバトル、世界を管理する組織とのやり取りと、メリハリのある展開で読者を飽きさせず、続きが読みたくなる構成。
この物語がどこに向かうのか、期待して見守りたい。