第8話「犯人」
「行こう!わかった。場所」
スマホを下ろした翔琉が言った。
「ここ。」
階段をのぼりついたのは4号室だった。
「ここだけ空き部屋なんだ。」
「行くぞ。」
ガン!
翔琉がドアを強く叩く。
開かない。
空き部屋なのに開かないってことは絶対、ここにいる。
僕はそう思い、強くドアを蹴る。
それでもドアはびくともしない。
もう。壊すしかない。そう思った瞬間
キャーー!!
という結月の声が中から聞こえた。
ドバン!
その声をかき消すかのように渉がドアを突き破る。
「あれ?来た?」
そこには殴られた跡と椅子に縛られた結月と…
緑青 廉がいた。
「廉か…こいつはまずいな。」
渉はそう言うと僕の方を見て僕の肩を押す。
「心音と逃げろ。早く。」
そう言われて一瞬戸惑ったが僕は心音の腕を掴み、心音を外に出す。
だが流石に2人を置いていけなかった。
「なんで…昨日、僕のこと助けてくれたじゃないですか!!」
僕は廉に向かって叫ぶ。
「あ?あー。光か。昨日?あーまあもう日にち変わってるから昨日か。まあ昨日はたまたま助けてやっただけだよ。俺は翼が嫌いなだけ。お前みたいなやつは一ミリも興味ねえんだよ。」
GET UP あがりんご @agarlngo
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。GET UPの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます