第7話「助けてくれた人」

「私の名前は小林 心音!中1の時までまでは光と一緒の小学校、中学校だったじゃん!」

思い出してきた。

2218年。

中学1年の時、僕はいじめられていた。

原因は名前と性格。全然違うからだ。

11月。僕は上靴を隠された。

律人と大輝に。

上靴を隠された僕を見て心音は

「おい!!律人、大輝!光をいじめるなよ!」

そう怒ってくれた。

それから色々と相談を聞いてくれた。

「久しぶり。心音…さん。」

僕がそう言うと心音は「うん。」とだけ返した。

「でもなんで心音…が?」

僕はちらっと心音の方を見ながら聞く。

「心音がさ。結月と仲良くてさ。それで位置情報のアプリ共有してるらしいからそれで結月がどこにいるか探そうと思って。」

翔琉が心音のスマホを指で弾きながら言う。

「隣のマンションだ。」

その指を今度はマンションに差して「行くぞ。」と走り出す。

12時。

マンションに着くと翔琉がスマホを見ながら何故か少し浮かない顔をしていた。

『柚花』…少し見えた画面にはそう表示されていた。

何処かで聞いたことがある名前。

「おい!柚花へのLINE。明日でいいだろ。」

「あっうん。でもさ。」

弱々しい返事をする翔琉を渉が見て渉は翔琉の背中を叩いた。

「しっかりしろよ。」

「うん。」

いつもの翔琉とは何か違った。

マンションの階数も部屋番号も分からないまま、1時間も経って時計はもう一時を回っていた。

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