男とバレぬよう、「偽花嫁」として潜入! あれ、殿下に口説かれてる?

好きな人が、自分とは別の人と結婚する。
梅芳は不老不死をめざす仙道士。自尊心が高く、尊大な態度を取り続けていた梅芳は、柳毅に自分の心を素直に打ち明けることが出来なかった。
ところがその直前、柳毅は失踪してしまう…。

それから十五年。
柳毅の生存を信じ探し続ける梅芳のもとに現れたのは、『殿下』と呼ばれた謎の男。
さらに腹違いの弟が「皇族に嫁いでくれないか?」と頼んで来た。

「その皇族の花嫁候補は全員、原因不明の奇病にかかる。しかも、奇病は妖怪のしわざだと、貴族のあいだでうわさになっている」

なので自分の娘の代わりに嫁いで欲しいということだった。
しかし梅芳は男、それも今年で三十八。そんな無理が通るとは思えない。
だが、柳毅が行方不明になった場所は王府。そのことを思い出した梅芳は、「花婿公認の身代わり」として引き受けることに。
しかもその相手は、梅芳の前に現れた謎の男――『殿下』と呼ばれた、「煦々たる皇子殿下」こと武俊煕だった。

「女だろうと男だろうと、ましてや年齢など関係ない。あなたは、神仙かと見まがうほどに美しい」
「あなたがここにいる間に、その床術とやらをご教授願えないだろうか?」

「夫」に真正面からそう言われる梅芳。
はたして梅芳は、無事「王妃」として、柳毅の失踪の謎を解き明かすことができるのか?

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