あとがき

 今作は、私が四年前に書いた処女長編「狂人の正論、あるいは、常人の極論」のスピンオフとなります。

 そちらを読まなくても単独で完結した物語になっているはずです。

 構想は既に四年前にありました。

 当初は「キノの旅」、「魔女の旅々」のような主人公カナの旅の連作短編の予定でしたが、いつになっても話が湧いてこず、この「いけにえの国」だけは具体的なイメージがありました。

 それを形に出来たのは達成感がありますが……本当に、胸くその悪い話で申し訳ありません。

 どうしても心がどうしようもなく捻くれてネガティブなので、こういうものを生み出してしまいます。

 そんな自分の魂が心底嫌いですが、同時にとても愛おしいのです。

 次はもう少し明るい感動で泣ける現代劇を書きたいと思っています。

 ありがとうございました。


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いけにえの国 雨宮 隅 @kaooruu32

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