異質で不気味。
そんなものを体験した時、本能的に「逃げなければ」という警鐘が鳴るのを感じるのですが、この作品の「未知」は見事にそれを描写しています。
おそらく、日常部分を細かく描写することができているためでしょう、それだけに非日常の異質さにメリハリがつき、目を背けられなくなります。
また、そこはかとなく「クトゥルフ神話」のようなコズミックホラーの雰囲気を感じられ、深淵に封じられた禁忌や、日常の裏に隠された非日常の真実の存在がじわじわと脳裏を侵食していくような感覚を覚えます。
「恐怖」の形には様々なものがありますが、本作品によって得られる「恐怖」は、きっと特別な体験になると思われます。
徐々に非日常に侵食されていく過程がリアルで、文章を読み進めるほどに固唾を呑んでしまいます。
主人公は火星に憧憬を抱くごく普通の大学生で、火星移住計画に応募してしまう年相応の積極性があります。
しかし、当選したことを皮切りとして、彼が望んでいない方向へ徐々に暗雲が立ち込め始めます。
その様子が巧みに表現されているため、得体の知れない恐怖•緊張感を読み手も体感することができます。
ありふれた日常と望まなかった非日常。
そのふたつに晒された主人公の苦悩が、作者の文才で鮮明に描写されているのです。
まだ途中までしか読めていませんが、自信をもってオススメできます。
作品にリアリティを求める方、緊迫感を味わいたい方は特に必見です。
タイトルが気になったので読ませていただきました。
すると、3話で2万文字!
私だったらそんなに書けないです。
その分量に驚きました。
読んでみると、表現の仕方や比喩など盛りだくさんで読み応えがありました。
きっと筆者さんは文章を相当書いてきたか、読んできたのだと思います。
私は初心者なので見習いたいです。
ですがその一方で、書きたい表現がありすぎて蛇足になっている部分も見受けられました。物語も少しスローペースすぎるかなとも感じましたが、文をしっかり読みたい人にとってはとても良いと思います。
とにかく文章力は見習いたいです。
物語は意外な方向にいったので続きが気になります!引き続き頑張ってください!