ちょっくら世界を救いに来ただけ
「―――なっ!?」
「だいじょーぶー?正義の味方さん達?」
「【
「何をしに来たの…。…まさか弱っている私達を狙って―――」
回復、速いね。スカイレイン。再変身はまだ無理そうだけど…。
立って歩いて話せるくらいには回復したんだ。
「いやいやないない。私―――ボクはそんなことしないよ。…知ってる?悪役ってねぇ、正義のヒーローが居なきゃなーんにもできないんだよ?だから、ちょっくら世界を救いに来ただけ」
「…できるの?」
「にゅふふ、だいじょーぶ。多分だけどねー。…さて、じゃあ始めようか。正義も悪も、意味も意義も理由も無い戦いを。―――知ってる?聖戦ってね、醜いんだよ?にゅふふ」
そう言ってボクはベルティナへと駆け出していく。
「無駄だ。私を倒したとて、【
「そう?興味にゃーい。ボクは皆を助けるわけじゃない。生憎、ボクは力意外に取柄がにゃいからね。人類を助けるのは【
ベルティナが持つ剣から繰り出される攻撃を軽くいなしながら、【
うーん。力任せで壊すのも悪くはにゃいけど…面白みに欠けるんだよにゃー。
…そうだ、良い事思いついた。にゅふふ。
「―――もらった!」
「にゅやー」
ベルティナの攻撃をわざと受けて、地面に転がりながら【
「さぁ…賭けの始まり…命、一発賭けてみよっかぁ…!にゅふふ~!」
【
再変身可能まで…あと5秒!
「よん……さぁん……にぃ……いぃち―――――!」
■
「―――ふむ、やはりこんなものか」
さっきまで【
「あ…あぁ…」
【
あの光線を耐えた彼女の姿が無い…つまり、やられ―――。
「さて、次は君たちの番だ、【
その時、轟音と共に【
「なにっ!?」
「にゅふふ、どうかにゃ?殺ったと思った相手に自分の最終兵器が壊されるのは?にゅふふ」
■
いにゃー、危ない危ない。あと0.006秒くらい遅れてたら死んでたかもね。
「で?どうどう?気分はいかが?How are you?ねーねー、シカトー?それともぉ~、悔しくて言葉も出ないぃ~?ざぁこざぁこ♪」
…自分で言うのもなんだけどムカつくわこのキャラ。
「…ま、冗談はほどほどにして。【
「あっ―――ちょっと待ちなさ―――」
残念だけど待たないよー。早く帰ってア〇プラで溜まってたアニメ消化するからねー。にゅふふ。
どこぞのフォール
「待ちなさいっ!」
サンレインが私の手首を掴む。
「ボク?ボクはただの悪役だよ?世界を救う、ただの悪役。にゅふふ」
まあ、世界を救うかどうかは気分次第だけどね。にゅふふ。
「そういうわけだから、ちゃちゃっと離してくれにゃい?」
「―――離す訳ないでしょう?私達を守ってくれたとは言え、【
「…にゅえ?…あ!あ~」
「…まさか忘れてたの?」
「にゅや?まあね。ボクにとって【
ボクはボクが楽しく暮らせればそれでいいんにゃから。
「…随分いい加減な組織なのね」
「ボク以外は比較的まともだよ。そう言うわけだから、また会おうね、にゅふふ」
サンレインの手を振りほどいて、全力ダッシュで【
「たっだいまー」
「こら!何してるの!」
「にゅえ?にゃにが?」
「『にゃにが?』じゃないわよ!せっかく【
「にゅー」
頬引っ張らないでぇー、痛いからぁー。
「…はぁ、全く。そんなのじゃいつまで経っても【あの方】に気に入られませんよ?」
にゅ~。私としては早くその手に持ってるリモコンが欲しいんだけどなー。
「貴女、さっきからどこを見て―――あっ」
「フォシちゃぁん。まさかとは思うけどぉ、私を仕事に連れ出しておいてその隙にアニメ見てたとかぁ…にゃいよね?」
「そ、そそそそんなわけ、あああるわけなひじゃにゃい!!!」
「ほんとかなー?」
フォシちゃぁん、目が泳いでるよぉー?
「正直に言って楽になろうよぉー」
「う…」
「見たっていえば楽になれるよぉー?」
「み…み、み…」
「み?」
「見たわよ!えぇ見ましたとも!何か悪い!?」
開き直った。
「自分が受けた仕事を他に押し付けてぇ、自分はアニメ見てるとかぁ、良くないと思いまぁーす」
「うっ…」
「ね、ねぇ…」
「どったのフォシちゃん?」
「正座…もうやめて良い?足が痺れてきたのだけど…」
「にゅにゅー、反省した?」
「し、したわよ!」
「本当にー?正直に言ってごらん?」
「う…もうちょっと正座してます…」
「にゅむ。よろしい。にゅふふ」
――――――――
作者's つぶやき:なんだか、【
意外とにゅやちゃん(仮名)が楽しそうですねぇ…。
【
【
――――――――
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世界を救うヒーロー(悪役)【にゅふふ】-2話完結- ますぱにーず/ユース @uminori00
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