怪異を語る事、即ち怪異と成らん。

ネット社会の発展と共に、あっという間に
噂は伝播して行く。

 恰も、ソレ自体が意志を持つ様に。

と或る『怪異』の噂は、場所を変え形式を
変えて無軌道に広がって行く。真偽などは
考慮されず、又そこに悪意があるとも
限らないのだろう。
 只、怪異の噂は、それ自体が怪異の様に
蠢き変容し、膾炙してゆく。

様々な人へのインタビュー形式で淡々と
語られる『怪異』とは。


怪異の噂をすること即ち、それは怪異を
創る事であり、又それこそが
 真の『怪異』であるのかも知れない。