あたしが、まもる。あたしも、まもる。

(改訂版)とございますとおり、こちらは作者様が前作からの改訂をなされた短編であります。
タグを拝見しまして、前作を読むまでにかなりの時間を頂きました結果、こちらの改訂版を待ちわびておりました読者がレビューを書いています。

本作と前作におきましては、母親と呼びたくはないけれど、彼女たちを生んだ人であることは間違いがない存在は、常に姉妹を苦しめていました。

姉は妹をまもり、妹は姉をまもりたかった。
こんな母親はいない、と考える方もおられるかも知れないし、姉妹に手を差し伸べる人はいたはずだと思う方もおられるかも知れない。
それでも、読み始めましたら、姉妹に「逃げて!」と叫びたくなることでしょう。

子どもたちの辛い様子は見たくない。
自分もそう思っておりました。自分も、ははというものの一人でございます。

ですが、誰が、誰をまもるのか。
まもりたかったのは、まもられたのは、誰なのか。
それは、本作をお読み頂きました方にはきっと届くものであると信じております。

先にも申し上げましたが、読むまでに、時間がかかりました者が書きました文でございます。
この文が、本作を読まれますどなたかの契機になりましたら、幸甚に存じます。