天涯孤独。しかしながら、少年は、人の情けを深く知る者なり。主人公は、そんな少年です。
お寺育ちの高校生。美人でお嬢様で素敵な年上の先生に請われたのは、なんとも扇情的な秘密のアルバイト……! という発端から緊張の中盤までを読まれた方は、きっと終局の主人公の成長ぶりに感激をすることでしょう。
巻き込まれタイプのようで、実はその人間的な魅力で周囲を虜にしていく主人公。個人的には、お寺育ちの彼が説法で一般の人を改心(させようとせずに)してしまうところが大好きです。
主人公の成長と、周囲の大人たちの変化。(イケオジ? ジジ? もいます!)
変わることはできなくても、変わろうとすることはできる。それを、教えるのではなく、気づかせる。そんな主人公は、輝いております。
途中の段階でレビューを書かれたレビュアー様には、アンフェアな物言いになりますが。
この作品を語るにおいての「エロ」要素は、
四面体のダイヤモンドの一側面を称するに留まらざるを得ません。
もちろん「エロ」「ラブコメ」要素は強いのですが、展開そのものに加え、物語とその登場人物の質が色づき、花開く仕掛けが隠れています。
軽い気持ちで読み進めていましたが、侮っていたと完敗です。
こんな物語だとは思わなかったです。
もちろん、良い意味で。
ここまで(読み手として)完走して、本当に良かったです。
……というのは、完読した身だからこそ分かる、作者様から読み手への「福利厚生」なのかもしれません。
私が記さなかった残りの三面は、貴方様の目でお確かめください。
この物語の完結への祝福と、次なる読み手様を含めた、さらなる機運を願います。
本作は、世界をゆるがすシークレット・ミッションに立ち向かう美女と、お料理スキルと各種工具にユンボまで駆使する男の子が、愛の巣を作りながらイチャイチャする物語です。
多分、そんな感じです。
主人公の深山窓月(みやま そうげつ)、窓くんはお寺で育ち、現在は学生寮に住む高校生です。
その生い立ちから生活能力が高く、アルバイトに忙しい彼の前に、謎めいた美貌の養護教諭である花菱(はなびし)ひばりさんが現れます。
ひばりさんは、なにやら世界経済に大きな影響を及ぼすらしい情報を、閉鎖された研究施設からサルベージするべく、極秘任務のパートナーに窓くんを指名して……という展開ですが、基本は拠点の住環境改善、ガテン系です。
お嬢さまで才媛ながらセクシー発破(ダイナマイツ)のひばりさんと、隙あらば説法をねじ込むナチュラル上人な窓くんの凸凹コンビに、ひばりさんと旧知な寮母の浮橋すゞめ(うきはし すずめ)さん、スーパー縁の下の力持ちなイケオジの鳴門源右衛門(なると げんえもん)さんも脇を固めて、緊迫感のありそうななさそうな、やっぱりありそうなレッツ・DIYなのです✨
建築以外でも、行動追跡のフックになるポイントや衛星監視を逃れるコツなど、妙な方向性の豆知識が散りばめられていて、いつか反社会的な活動に走る時にもお役立ちですよ!(?)