因果に応報、災禍は廻る影法師

かつての拘泥は、足下より湧き出て
         己の 影 となる。

夏の日の影法師は陽炎と共に揺らめいて
前世の罪を告発する。
氾濫する川の流れに逆らって、渇いた
土の上に己の影を移すも、それは。

全く別の、誰かの影法師。

自分によく似た影法師、闇より出て闇へと
誘う。因果応報、災禍は巡る。

      還せ

それは 輪廻 とは到底呼べぬもの。
泥より出しもの亦、泥へと還れと。
足下からの告発は頌を得て逍遙い歩く。


 お前には、なれないよ。

 
因果も又、
  輪廻 の如く。