足元に伸び行く影の暗さを、まじまじと見つめてみたかのような短歌が並ぶ

誰しも怖さや苦しさから目を背けたいもの。
忘れてしまいたい感情や、泣き出しそうな胸の苦しさ、微笑ましい光景に隠れた狂気を、この短歌集は真正面から切り取っています。

私が特に惹かれたのは「収集日」の一首でした。
かつてあなたが犯した所業や心の叫びも、収められているかもしれませんよ。