第5話 一家虐殺事件5

「ちっ…」

未来真琴は、舌打ちをした。

なぜなら、犯人の特定ができていない。また、凶器も特定ができていないのだ。

「もうちょっと証拠残してくれてもいいじゃないか…」

うーんと喉を鳴らしながら、おぼろ月を眺めていた。

「私の能力はあんまし使いたくないのだけれど…」

風が真琴の言ったことに対して答えるように吹いてきた。

「………。考えていても仕方ないね。もう寝よう。」

ギシッっと音を立てて、椅子から立ち上がった。


明日は、進展があることを月の光を浴びながらぼんやりと思いを巡らした。



翌日、真琴はある人を呼んだ。

「来てくれてありがとうございます。白竜はくと先輩」

『いやぁ…呼ばれると思わなかったわ。まぁ、よろしくね。』

本名は、白竜 美奈はくとみな

現大学生の女性であり、事件をたくさん解決してきた推理力抜群の人。

人並外れた洞察力が、彼女の推理をくわだてるのだそう。

『あまりにも残酷な殺され方ね…。生きてる人は?』

「いませんでした。て言うか、即死状態らしいです。」

『そうなんだ…。相手は強敵だね。』

「はい。警察も手出し出来ないとのことですが…」

『うーん…余りにも情報が少ないね。』

「そうなんですよ。」

『とりあえず今日は、捜索は無しにしよう。私は裏で調べてみるわ。』

「ありがとうございます」

そう言いながら事件現場を離れた。

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死角の容疑者 @mdat

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